甲子園はもう決まり? 急成長の早実・清宮に吹く“追い風”
沖縄では早くも地区予選がスタート。夏の甲子園大会(8月7日から15日間)の開幕まで50日を切り、早実(西東京)の2年生スラッガー・清宮幸太郎の周辺がいよいよ騒がしくなってきた。
「高校通算50号」「松井秀喜(元巨人、ヤンキースなど)や中田翔(現日本ハム)を上回るペースで本塁打を量産」と、スポーツマスコミはかまびすしい。
昨夏の甲子園では計19打数9安打、2本塁打、8打点。チームの4強進出に貢献し、清宮フィーバーを巻き起こしたのは記憶に新しい。あれから1年間で、清宮はどこが変わったのか、高校時代の松井や中田をしのぐ打者に成長したのか。
「昨夏より打つ時に左脇を絞り、内角球の裁き方がうまくなった。ラインドライブやゴロの多かった打球も、以前と比べれば上がるようになってきた。打撃技術は向上しています。ただ……」と、さる在京球団のスカウトがこう言ってクビをひねるのだ。
「スイングスピードや脚力は、松井の高校時代と比べるとまだまだでしょう。松井は1年で甲子園に出たときから、一塁へ駆け出すときに地面を蹴るパワーとか、打席で踏ん張る脚力がケタ違いだった。脚力の飛び抜けた野手はスイングスピードも上がっていくものですけど、清宮は松井と比較すると絶対的な脚力やスイングスピードがいまひとつ。脚力やスイングスピードはどちらかといえば天性のもので、鍛えてどうにかなるものではない。長距離打者として成長するかと聞かれると疑問です」