<特別寄稿>3年ぶり夏の甲子園 横浜はどこまで勝ち進むか
古巣の横浜高が3年ぶり16度目の甲子園出場を決めた。昨7月31日の神奈川大会決勝で慶応に9―3。昨秋、今春、そして今夏の公式戦を県内無敗で乗り切った。昨夏の新チームから指揮を執る平田監督と金子部長のコンビにまずは「おめでとう」と言いたい。
投手は今秋ドラフト1位候補の藤平と石川の右と左の2枚看板。打線は神奈川大会新記録の通算14本塁打を放った。この日の3番・増田の2発は文句なしの当たりでも、夏の間、狭い横浜スタジアムには外野方向へ「ホームラン風」が吹く。マスコミには「強力打線」や「重量打線」と持ち上げられるだろうが、その分は差し引いて見ないといけない。
甲子園では「東の横綱」と呼ばれるだろう。しかし、全国制覇を狙うためには気になる点がある。評価が高い2人の投手のことだ。
■2枚看板に課題
巨人などがドラ1候補に挙げているというエースの藤平は、投球時の右ヒザの位置が高い。これは明大に進んだ教え子の柳(4年)にも指摘したことがあるが、右ヒザは土がつくくらい沈み込み、右ヒジがもっと前に出てこないと球が伸びない。最速は152キロとはいえ、高めで空振りが取れていないことを本人がどう感じているか。