「ひねり技」評価見直しで 体操・白井健三の今後に暗雲か
ひねり王子が大舞台で真骨頂を発揮した。
リオ五輪の男子体操種目別の跳馬決勝で白井健三(19=日体大)が新技「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」に成功。2回平均15.449の高得点をマークしたが、昨年の世界選手権で同種目を制したリ・セグァン(北朝鮮)らに及ばず銅メダルだった。
白井は1回目の試技で予告通りに新技に挑み、着地は乱れたものの3回半ひねりは決めてみせた。マリアン・ドラグレスク(ルーマニア)と2本の平均点で並んだが、1本目得点(15.833点)で上回った白井が表彰台に立った。日本勢の跳馬での表彰台は、84年ロサンゼルス大会で「銀」の森末慎二、具志堅幸司以来32年ぶりのこと。
初出場で大技を決めてメダル獲得につなげた白井は「五輪は4年後までないので、自分が満足できればいいと思って内容重視でやった。転倒があっても悔いはないと思っていた」と満足そうに振り返った。
■五輪後はひねり技が評価されなくなる?
挑戦した大技は、新技として国際体操連盟(FIG)に申請しており、認定されれば「シライ2」と命名される見込み。自身の名前がつく技は跳馬(1個)と、ゆか(3個)に加えて5個目となる。