高板飛び込み・板橋美波 “世界唯一の大技”で狙う決勝進出
リオ五輪女子高板飛び込みの板橋美波(16)が合計320.20の10位で、上位18人による準決勝進出を決めた。
女子高板飛び込みは5回の試技の合計得点で争う。出場者は28人。高校生ダイバーの板橋は五輪はもちろん初出場。1、2本目は無難に演技したが、3本目に着水で大きなミスを犯し、39.60と低得点。15位まで順位を下げた。予選敗退も危ぶまれる中、4、5本目に72.00、73.60の高スコアを出し、見事10位に食い込んだ。
飛び込みは男女とも中国勢が強く、女子高板飛び込み予選も1、2位は中国選手。板橋は予選で60点以上の差を付けられたが、3位のパラット(米)とは26.60差だ。
板橋には「前宙返り4回半抱え型」という大技がある。足を抱えながら4回転半して飛び込む難しい演技で、強い筋力が必要。世界でも板橋しかできない武器だ。ミスをすると着水で大きなしぶきが上がりマイナスとなるが、成功させれば一発逆転もある決め技だ。
兵庫県出身で両親は柔道選手。板橋は小4から飛び込みを始め、14歳で日本選手権に最年少優勝した。予選を飛んだことで、準決勝は落ち着いて演技ができるはずだ。大技を決めれば、メダルの可能性が大きくふくらむ。