福岡に強行出場 川内優輝が“ただの市民ランナー”に戻る日
来夏の世界選手権(ロンドン)の日本代表選考会を兼ねた4日の福岡国際マラソンに出場する有力選手が会見。公務員ランナーの川内優輝(29=埼玉県庁)は、「ひとつでも上の順位、1秒でも速く走ることを目標に頑張りたい」と話した。
川内はすでに、ロンドン世界選手権を最後に日本代表から“引退”する意向を示している。それだけに、この福岡で「選考の俎上に残れるようにしたい」と意気込むのだが、11年の世界選手権代表になって一躍、「市民ランナーの星」と注目を浴びた川内も、13年のソウル国際で2時間8分14秒の自己新をマークして以来、タイムはジリ貧状態。14年以降はフルマラソン33レースに走って、2時間10分を切ったのはわずか3度しかない。
しかも、先月の練習中に右ふくらはぎを痛め、自ら「出場するかどうか悩んだ。痛みはないが、あとは体力的な部分。付け焼き刃でどこまでできるか」という状態だ。陸連が定めた世界選手権への派遣設定記録は2時間7分0秒で、クリアするのは絶望的。「ただの市民ランナー」に戻る日が近づいている。