安倍政権が推進 アブない道徳教育
-
押し付けのイメージが強い「道徳」を捨て「公共」に統一を
この連載では、道徳教科書の問題点やベッタリと依存する形で進められる道徳教育の危険性に対する指摘を重ねてきた。だが、実は私は「道徳」を全否定はしていない。 文科省が定義する「道徳」は、教育基本…
-
「下町ボブスレー」は誤報に…突貫作業が招いた皮肉な顛末
小学校で使われている道徳教科書が、いかに無理な突貫作業で作成されたかを象徴する読み物がある。教育出版が発行する小5教科書に補充教材として掲載された「下町ボブスレー――町工場のちょう戦――」だ。 …
-
テレビの格好のネタに…教科書作成が拙速に進められたワケ
教科書会社は、なぜ拙速主義に走ってしまうのか。それは会社の懐事情と関係してくる。 編集者は、できれば優れた教科書を作りたい、多くの教育関係者に高く評価される内容にしたい、と考えていたはずだ。…
-
議論は棚上げ…号令一下、拙速に作成された横並び教科書
道徳の教科化を巡り、文科省が目指してきたのは、登場人物の気持ちを追うだけの「読み物道徳」ではなく、「考え、議論する道徳」の土台となる教科書作りだったはずだ。その狙いは、少なくとも現状においては、ほと…
-
97年発足から…背後でうごめく教育勅語を礼賛「日本会議」
道徳教育を強力に推し進めようとする「日本会議」は、1997年に設立された組織である。「美しい日本の再建と誇りある国づくりのために、政策提言と国民運動を推進する民間団体」を自称し、全国に約4万人の会員…
-
下村元文科相が猛進に利用した大津中2男子自殺事件
文科省が作成して全国の小中学校に配布した副読本「私たちの道徳」。子どもたちに、「他の教科書と同じように」家に持ち帰らせるよう文科省が教育現場に「お願い」した結果、多くの学校はそれに従った。当時の下村…
-
わずか6週間…第2次安倍政権で急加速した「道徳の教科化」
これまで紹介してきた「危ない道徳教科書」はなぜ出現したのか。経緯をたどってみよう。 2006年に発足した第1次安倍政権は、首相の私的諮問機関として教育を論じる「教育再生会議」を設置した。 …
-
犠牲精神を何より求める「星野君の二塁打」のトンチンカン
読み物教材の押しつけ教訓話といえば、極め付きは「星野君の二塁打」である。学校図書や廣済堂あかつきが出版する小学校6年生の教科書に掲載されている。 舞台は少年野球チーム。打席の星野君に監督はバ…
-
ツルを伸ばしたカボチャがトラックにひかれる“因果応報”
「礼儀正しい挨拶のしかた」と同じく、小学校低学年の教科書には「かぼちゃのつる」がある。文科省の検定を受けて使用されている小学校教科書は8社から出ているのだが、なんとこの読み物は全社がそろって載せている…
-
大人も答えられない「正しいあいさつ」を小2に押しつけ
悲願の憲法改正とともに、安倍首相が執心するのが教育改革だ。初入閣した側近の柴山昌彦文科相が教育勅語を巡り、「道徳などに使うことができる分野は十分にある」と発言して物議を醸したが、あれは紛れもない安倍…