大人の基礎ノート 5分でわかる日本史
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伊豆大島はかつては流刑地だった 源為朝が広めた「明日葉」の生命力
20年近く前、3年間だけですが伊豆大島にある高校に勤めていたことがあります。都立学校教員が異動する可能性のある範囲は小笠原諸島の母島まで。大島は東京本土に最も近い離島(地図①)です。 赴任中…
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早稲田大学創始者・大隈重信像は早稲田キャンパスに2体ある…爆弾テロに遭い右足切断
写真①は、早稲田大学の創始者・大隈重信像です。早稲田キャンパスの中央に立つ有名な銅像ですね。爆弾テロに遭い右足を失った後の壮年期の姿のため、杖をついています。なぜ、大隈はテロの標的になったのでしょう…
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慶應義塾の「先生」福沢諭吉語録を学ぶ
慶応義塾高校が107年ぶりの日本一に輝いた2023年夏の甲子園大会。「髪形自由」「エンジョイベースボール」が脚光を浴びる一方で、決勝戦での「三田会」の熱狂的な応援(写真①)が物議を醸しました。 …
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「奈良の都」シリーズ(下)戦火、天災、廃寺危機を乗り越えた南都七大寺…強奪した本尊が国宝の仏頭に
前回は古代宮都「藤原京」「平城京」の建設についてご紹介しました。今回は、平城京内に多く配置された国家的大寺院にスポットをあてます。 ■知の拠点 平城京遷都に伴って飛鳥・藤原地域から移転…
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「奈良の都」シリーズ(上)初の本格都城「藤原京」から10万人都「平城京」へ
秋の修学旅行シーズンです。私の勤務校では、関西方面に行くのが恒例になっています。 班別行動の人気の行き先は、京都の清水寺や大阪の海遊館など。東京の高校生には、奈良は地味ですかね……。しかし、…
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発生から100年関東大震災を考える(下)朝鮮人や社会主義者の虐殺に何を学ぶか
2020(令和2)年3月以来の新型コロナウイルスの流行は、我々の生活を一変させました。未知の流行り病に対し、政府は「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」を発令。あのように閑散とした渋谷・スクラン…
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発生から100年関東大震災を考える(上)政治的空白、昼時の発災、強風 3つの不運がもたらした死者・行方不明者10万人超
来月1日は関東大震災発生から100年にあたります。 高校日本史の教科書に取り上げられる近代の地震は、東日本大震災(2011年3月11日)、阪神・淡路大震災(1995年1月17日)、関東大震災…
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歩き方、時間、方言を矯正…忌避と期待が入り交じった明治新政府「徴兵制」のウラ話
絵①をご覧ください。「いくら整頓するのがよいからとて 手と足を揃って出しちゃ困る これはやっぱりたがいちがいに出すがよい」と書かれています。昭和の時代になっても、右手右足を一緒に出す日本人の昔の歩き…
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飛脚の“爆走史”を読み解く! 江戸~京都を走って3日切る秘訣は「ナンバ」にあった
大河ドラマ「どうする家康」金ケ崎の退き口の場面。浅井長政の裏切りの情報を伝えるべく、お市の方の侍女が約40キロの道のりをひた走るシーンがありました。放送を見ていた方は、彼女の走り方に着目できたでしょ…
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中国1強だった古墳時代に「天下」統治の謎…ワカタケル大王とは何者か?
写真①は、埼玉県の稲荷山古墳から出土した鉄剣です。鉄剣の表裏に115文字の銘文が金象嵌されており、そこから「天下」の2文字が見いだせます。古墳時代(本稿では5世紀後半)における「天下」という認識は、…
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「天下=日本全土」じゃなかった! 信長、秀吉、家康から読み解く
2023年NHK大河ドラマ「どうする家康」。前作「鎌倉殿の13人」が予想以上に面白かったのであまり期待していなかったのですが、さまざまな岐路に立つ若き家康の苦悩、家臣団とのやりとり……、毎週楽しく視…