「花燃ゆ」井上真央は謝罪も “ヒロインやりにくそう”と同情論

公開日: 更新日:

「いろいろな原因があると思うんですけれど、主人公である私の力不足であるとしか言えない」――。
 昨20日に行われたNHK大河「花燃ゆ」の試写&会見。主役の久坂文を演じる井上真央(28)は低視聴率の要因を聞かれると、はぐらかすことなく責任の弁を述べた。記者から振られた質問とはいえ、女優自ら視聴率に言及するのは異例中の異例。しかも数字が収入を左右する民放ではなく、受信料で成り立つNHKで、である。

 たしかに、大河「花燃ゆ」は12日放送の第15話で視聴率9.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)と初の1ケタ台を記録。19日の第16話では10.7%と盛り返したが、放送開始以来、苦戦を強いられている。これまでの展開を見て、ドラマ評論家のこうたきてつや氏は、主演女優の気持ちをこうおもんぱかる。

「幕末ホームドラマとして、それなりに楽しんで見ています。ただ、井上真央はやりにくそうですね。というのも、ほとんどの人が知らない文をヒロインにして、どんなドラマをつくろうとするのかがはっきりしていない。脚本も吉田松陰という存在に振り回されて、文の“人と人とを結びつける”魅力も際立たず、文が兄や家族や門下生との関わりの中で“どう成長していっているのか”も見えない。これでは井上は、ただ兄の行く末をオロオロと心配する葛藤しか演じられないのではないでしょうか。今、求められているヒロイン像は朝ドラの『カーネーション』や『ごちそうさん』もそうだったように、強く、たくましく、我が道を切り開いていく女性のはず。なんとか、文の成長を魅力的に描いていって欲しいものです」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  1. 6
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

  2. 7
    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10
    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる

    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる