前田敦子ハマリ役 「毒島ゆり子」の奔放ヒロインに釘づけ
やるなあ、あっちゃん。「毒島(ブスジマ)ゆり子のせきらら日記」の前田敦子(24)である。AKB48を卒業後、何本もの映画やドラマに出演してきたが、今回が“女優・前田敦子”史上最高の出来かもしれない。
ゆり子は新聞社の政治部記者だ。仕事は未熟だが、恋愛には積極的。ただし父親の不倫で家庭崩壊を経験しており、「男は必ず女を裏切るから、自分が傷つかないよう、先に男を裏切る」が信条だ。すでに2人の彼氏がいるにもかかわらず、既婚者であるライバル紙の敏腕記者(新井浩文)とも“ややこしいこと”になろうとしている。
普通ならヒンシュクを買いそうなヒロインだが、予想以上に大胆な濡れ場も含め前田が大健闘だ。
ネタを取るため必死に政治家を追いかける姿はけなげだし、男たちの前で見せる、恋する女の湿度の高い表情もいい。仕事とプライベートの両面をテンポよく描くオリジナル脚本(矢島弘一)の牽引力とも相まって、ゆり子が今後どうなっていくのか、見届けたくなる。
先週は、ゆり子の二股を知りながら4年も同棲してきたミュージシャン(朝ドラ「まれ」でも歌っていた渡辺大知)が、第3の男の出現でついに別れると言いだした。また、不倫はご法度という、ゆり子自身が決めたルールも、新井に関してはますます有名無実化していきそうだ。「深夜の昼ドラ」の看板に偽りなし!