「パラサイト」で注目 筆者が経験した半地下生活のリアル

公開日: 更新日:

 韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が史上初の外国映画として、アカデミー賞作品賞、監督賞を含む4冠に輝いた。パラサイトというタイトル通り、貧困な家庭が裕福な家庭に寄生するさまが、ブラックユーモアたっぷりに描かれている。

 日本人にはなじみのないこの“半地下”住居。「パラサイト」では、貧困層の象徴として描かれているが、韓国では貧困層に限らず、ごく一般的に住居として使用されている。

 そもそも、なぜ、韓国には半地下住居がこれほどまでに多いのだろうか。

 もともとは、1970年、北朝鮮との対立激化から低層階には防空壕を造ることが義務化されたのだが、70年以降の経済成長で、住宅不足が深刻化し、政府は半地下の住宅使用を認めたという。さらに、90年に建築基準が緩和されたことにより、マンションの地下1階部分も住宅用に使用してもいいと認められたことで、半地下住居が増加したという経緯がある。

 かくいう筆者も半地下暮らしを経験したことがある。今から約15年前の学生時代の話で、ハスクという下宿だった。風呂・トイレは共有、大家であるアジュンマ(おばさん)のごはん付きで家賃は約3万円。部屋の広さ3畳ほどで窮屈だったが、コストパフォーマンスが良かった記憶がある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

  2. 2
    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  2. 7
    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

  3. 8
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  4. 9
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  5. 10
    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?

    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?