高倉文紀
著者のコラム一覧
高倉文紀美少女・女優評論家

札幌市生まれ。女優評論家。Webサイト「タレントパワーランキング」(アーキテクト=https://tpranking.com/)、雑誌「日経エンタテインメント!」(日経BP社)などで女優や女性アイドルなどの取材・分析を手がける。映画パンフレット、芸能プロダクション・企業向け分析リポートの執筆も担当。note個人クリエーターページ(https://note.com/tokyodiorama/)。

松本穂香「すぐ近くにいる謎の女性」風の“くせ者”感が魅力

公開日: 更新日:

 素顔の彼女は、ちょっとミステリアスだ。マイペースで、おっとりして見えるタイプだが、ほかの同世代の女優とはひと味違うアーティスティックでラジカルな一面を秘めた「隠れ個性派」ともいうべき女優。

 取材したときに聞いたところによると、彼女にとっての「日々の楽しみ」は、毎日必ず新ネタを配信しているジャルジャルの漫才やコントをユーチューブで見ることだという。好きな芸人を聞くとその人の嗜好がわかるものだが、「ジャルジャル」というセレクションに彼女がくせ者だということを示す。

 これまでの出演作を見ても個性的な役柄が多く、「ひよっこ」もよく食べるユニークな女の子の役だった。しかし、サブカル系のような、とんがったイメージは彼女にはない。

 個性的な役だけでなく、けなげな料理人を好演した「みをつくし料理帖」や等身大の女子高生を演じた今回の「君は彼方」のような王道のヒロイン像も魅力的に演じる。マニアックな役柄に偏りすぎないところが、広末涼子戸田恵梨香有村架純ら多くの女優を主演級に育てた所属事務所フラームの戦略の巧みさでもある。

 謎めいているけど、遠い存在ではなく親しみやすい。毎日、通勤電車の同じ車両で一緒になるOLのような、「すぐ近くにいる謎の女性」系の雰囲気が魅力的な女優だ。

(つづく)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  3. 3
    ドジャース山本由伸いきなり「投手史上最高の465億円」は“佐々木朗希込み”の値段だったか

    ドジャース山本由伸いきなり「投手史上最高の465億円」は“佐々木朗希込み”の値段だったか

  4. 4
    まともに相撲が取れない貴景勝いまだ現役の裏に「親方株問題」 3場所連続休場で9度目カド番確定

    まともに相撲が取れない貴景勝いまだ現役の裏に「親方株問題」 3場所連続休場で9度目カド番確定

  5. 5
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

  3. 8
    ドジャース山本由伸に降りかかる不正投球を疑う目 マウンドでの危険な振る舞いは命取りにも

    ドジャース山本由伸に降りかかる不正投球を疑う目 マウンドでの危険な振る舞いは命取りにも

  4. 9
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  5. 10
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと