バツ2の恋人を「リゾート地の愛の巣で癒してあげたい…」と夢見る50歳男性、実はご無沙汰な夜生活に悶々
50歳、ずっと孤独だった。
「冷酷と激情のあいだvol.192〜女性編〜」では、好きではなかった男性・ヨシテルさん(50歳・仮名)から懇願され、形式上の恋人になってみたものの、やはりうまくいかないことから一刻も早く別れたいと 願っている優美さん(40歳・仮名)の心情をお届けしました。
しかしヨシテルさんは、優美さんが別れ話をするたびに、これを拒否して現在まで至るとのこと。では、ヨシテルさんは優美さんとの関係をどう捉えているのでしょうか。
【冷酷と激情のあいだ~男性編~】
「優美ちゃんを逃したら、僕にはあとがありません。離婚をしてからもう15年くらいになりますが、正直ずっと孤独を抱えながら生きてきました。
仕事が手堅い職種なので、世間一般では『モテる』と言われますが、離婚後も特にモテたって記憶はないですね。
マッチングアプリも何年も続けてきたけれど、出会う女性は肩書目当ての変な女性か、お金目当ての外国人か…って感じで、まともな人にはまったく巡り会えませんでしたし。
そんなときに優美さんと知人が主催する会で知り合って『この人だ!』って思ったから、僕から猛アプローチをしたんですよ」
愛情がないのはわかっているけど、嫌いなわけじゃないはず
優美さんが自分に対して、そこまでの愛情を抱いていないことは理解しているとヨシテルさん。
そのうえで「もう付き合って7カ月なので、僕のことを嫌いってわけでもないでしょうし。さらに関係を進めていきたいなって段階です」と話します。
「優美ちゃんに、少しでも快適な生活を送ってもらいたくて、僕はついこの前、リゾート地にマンションを買ったんですよ。
ずっと実家で暮らしてきたのですが、すでに両親は他界しているので、僕ひとりで住んでいたんですよね。
その実家を売ったお金で買える範囲のマンションを見つけたので、ローンもなく、優美ちゃんを迎えるにあたって最高の環境が整ったと思っています」
嬉しそうな顔で、ヨシテルさんは買ったばかりのマンションについて、日当たりの良さや眺望の美しさなど、自慢のポイントを延々と口にします。
リゾート地で彼女を癒してあげたい
「優美ちゃんは過去に2回結婚をしていて、きっと結婚っていうものに疲れているだろうから、リゾート地でしっかり癒してあげたいなって。
今って不動産がどんどん上がっていますからね、いい時にいい買い物ができたし、優美ちゃんとの縁が深いからこそ、こういうラッキーな流れに乗れたんだと思っています」
そして、急に顔を曇らせたヨシテルさん。今度は、ある課題について、ポツポツと話し始めます。
リゾート地ならレスも解決できるのでは?
「でもねぇ…、僕らセックスレスなんです。奇妙な話ですが、付き合ってから一度しか優美ちゃんを抱いたことがありません。
まぁ今までの環境だと、僕がボロい実家暮らしだったし、優美ちゃんの家に行く機会はないしで、ロマンティックなムードにもなりにくかったから仕方ないのかなって気がしますけどね。
リゾート地なら、優美ちゃんもそういう気持ちになりやすいでしょうし、それも楽しみですね。
あとはいつ優美ちゃんがうちに引っ越してくるのかってところですけど…、残念なことにまだ具体的な話は出ていません。
優美ちゃんを逃さないために、マンションには優美ちゃんが欲しい家具を置いてあげようと思っているので、僕はまだ家具も揃えていないんです。
次の休みの日にでも、優美ちゃんを誘って家具を見に行こうかな〜なんて考えています」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。
まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
(並木まき/ライター・エディター)