48歳まで男を知らなかった私、無修正動画が性行為へのこじれた意識を植え付けた

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コクハク

少女漫画に恋していた私が知った性交渉

 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。2年前の48歳まで性体験がなかったよもやま話を綴っているコラムですが、今回は私が“性交渉”を知ったきっかけについてお話ししたいと思います。

【48歳で「男」を知りました。】

 みなさんは、性交渉をいつどのように知りましたか?

 私が“どんなことをする”のかを知ったのは、中学3年生の時でした。

 それまでもドラマや映画などを通して、男女のベッドシーンは見ていましたが、具体的にどんなことをするのかは知りませんでした。

 当時、少女漫画の世界にどっぷり浸かっており、性交渉=裸になってキスをして抱き合うもの…くらいな浅い知識でした。

学校ではテクニカルな話は教えてくれなかった
 もちろん、学校での性教育でも生殖としての性行為については教えてくれますが、性交渉はどういった行為を指すのか、具体的なテクニックなど教えてくれることはなかったと思います。あくまでも私の場合はそうでした。

 つまり、「男性のアレが女性のアソコにちょめちょめする行為」だと知らなかったのです。

 そんなウブな私が“真実”を知ったのは、両親の部屋であるビデオテープを見つけたのがきっかけでした。

衝撃を受けた無修正のアダルトビデオ

 中学3年生のとある休日の昼間、録画しておいたドラマを見ようと、両親の部屋でビデオを探していました。

 ビデオデッキは両親の部屋にしかなく、ビデオを見るためには両親の部屋に行く必要があったのです。

 自分用のビデオテープを見つけてビデオデッキにセットしようとすると、中には他のビデオテープがセットされていました。

 そこでそのビデオテープを取り出そうとしたところ、間違えて再生ボタンを押してしまったのです。

 再生されたビデオテープが映し出したのは、海外のアダルトビデオ。

 大きな胸の欧米系の女性と、ガタイのいい男性が性交渉をしていたのです。しかも無修正!

純粋に気持ち悪い…

「見てはいけないもの…!」と本能的に瞬時に悟りましたが、この日は両親も妹も不在。流れる映像から目が離せず、釘づけになってしまいました。

 画面の中で繰り広げられるのは、大きな女性の喘ぎ声と、激しく身体がぶつかり合う性交渉。それはこれまでドラマや映画などで見てきたベッドシーンとは全く異なるものでした。

 まだ少女漫画のような恋に恋する中学生だった私にとって、局部丸見えの無修正シーンは、とても生々しく衝撃的なもの。セクシーなものというよりは、むしろ「気持ち悪い」とさえ思ってしまったのです。

性に興味はあってもセックスはキモい

 さらに、父がこんなビデオ見てるのかというショックもあり、さらに現実の男性に対する嫌悪感が生まれていきました。

 コラムにも書いたT君に対しても、淡い恋心はあるものの、ビデオを見た後は「この行為をするのか?」と想像すると、気持ち悪く感じることさえありました。

 この予期せぬ目撃事件をきっかけに、リアルな男性を好きになっても、その先に性交渉という行為があることを考えるのは怖く、目を背けるようになっていったのです。

リアルではないセックスに興奮する

 しかし矛盾するようですが、ドラマや映画、アダルトビデオに興奮する自分もいました。

 リアルな男女の性交渉には嫌悪感を覚える一方で、ドラマや漫画などの「リアルではないそれ」に性的興奮を覚える…。そして、自分の感情にも嫌悪感を抱く多感な青春期を送りました。

 そんなねじれた性癖が、48歳になるまでリアルな男性を知らずに生きるという、私の恋愛をもこじらせていったのです。

※30代女性の3人に1人が「処女」(第16回出生動向基本調査より/国立社会保障・人口問題研究所)だともいわれる時代。本コラムは女性の未経験率の高さに着目し、その背景を探っていきます。

(mirae.(みれ)/ライター)

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