重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

ビッグモーター、グッドスピードの再生処理案固まるも…「難路はこれから」の厳しい状況

公開日: 更新日:

「不正」中古車販売大手2社の処理案が今月上旬、相次いで固まった。

 自動車保険金の不正請求を繰り返していたビッグモーターと、不正請求に加えて不適切会計まで発覚した東証グロース上場のグッドスピードで、前者は事業の大半を伊藤忠商事を中核とする企業連合に事実上、譲渡。後者はガソリンスタンド運営大手・宇佐美鉱油(愛知県津島市、会長・宇佐美三郎氏)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れる。

■2社とも創業家は排除の方向

 信用失墜や顧客離れなどで両社とも業績が急降下。自力再生を断念し、外部資本に身を委ねる格好だ。双方の処理案に共通するのは他でもない。創業家の排除——だ。

 伊藤忠は子会社の燃料商社、伊藤忠エネクスや企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)とともに4月後半にもビッグモーターの主要事業を引き継ぐ受け皿新会社を設立する。ただ、これにはオーナー社長だった兼重宏行氏ら創業家は関与しない。残った旧会社は訴訟対応や債務の弁済などに専念させる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1
    “エッフェル姉さん”は何しに豪州・韓国へ? GWに再び海外視察、松川るい事務所を直撃した

    “エッフェル姉さん”は何しに豪州・韓国へ? GWに再び海外視察、松川るい事務所を直撃した

  2. 2
    「金」相場は歴史的な高騰に沸くけれど…次なる投資先に銀・プラチナはアリ?

    「金」相場は歴史的な高騰に沸くけれど…次なる投資先に銀・プラチナはアリ?

  3. 3
    あえてGWに「裏金不起訴」で大炎上!萩生田光一氏と世耕弘成氏を待つ“市民感覚”の鉄槌

    あえてGWに「裏金不起訴」で大炎上!萩生田光一氏と世耕弘成氏を待つ“市民感覚”の鉄槌

  4. 4
    中国新聞が安倍元首相「現金100万円手渡し」報道… “こんにゃく”疑惑で真実味帯びる「森友事件の100万円寄付」

    中国新聞が安倍元首相「現金100万円手渡し」報道… “こんにゃく”疑惑で真実味帯びる「森友事件の100万円寄付」

  5. 5
    キャンプバブルに浮かれすぎた?「スノーピーク」が99%減益で非上場化も…再編は波高し

    キャンプバブルに浮かれすぎた?「スノーピーク」が99%減益で非上場化も…再編は波高し

  1. 6
    自民の「政治資金規正法」改正案はデタラメ、公明は譲歩する気なし…岸田首相が立ち往生の惨め

    自民の「政治資金規正法」改正案はデタラメ、公明は譲歩する気なし…岸田首相が立ち往生の惨め

  2. 7
    円安地獄でステーキ店の倒産が過去最多…安くて美味い牛肉が食べられる時代は終わった

    円安地獄でステーキ店の倒産が過去最多…安くて美味い牛肉が食べられる時代は終わった

  3. 8
    杉田水脈議員が“裏金”で通っていたスナックのママを直撃!赤旗に宛名ナシ領収書スッパ抜かれた

    杉田水脈議員が“裏金”で通っていたスナックのママを直撃!赤旗に宛名ナシ領収書スッパ抜かれた

  4. 9
    岸田首相の十八番“なんちゃって”手法 連座制に続き政策活動費の使途公開でも国民を騙すのか?

    岸田首相の十八番“なんちゃって”手法 連座制に続き政策活動費の使途公開でも国民を騙すのか?

  5. 10
    裏金議員44人の政倫審は「訂正された収支報告書」が突破口?自民“上から目線”で申し立て賛成の何サマ

    裏金議員44人の政倫審は「訂正された収支報告書」が突破口?自民“上から目線”で申し立て賛成の何サマ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  2. 2
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  3. 3
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  4. 4
    ロピア(下)埼玉の上場スーパー「スーパーバリュー」買収で“変身”した

    ロピア(下)埼玉の上場スーパー「スーパーバリュー」買収で“変身”した

  5. 5
    伊藤信太郎環境相は“ボンボン”2世議員…六本木の大豪邸、幼稚舎から慶応育ちで「弱者の気持ち」分かるワケなし

    伊藤信太郎環境相は“ボンボン”2世議員…六本木の大豪邸、幼稚舎から慶応育ちで「弱者の気持ち」分かるワケなし

  1. 6
    補選トップ当選の酒井なつみさん、政治って困窮者を守るためにあるんじゃないの?

    補選トップ当選の酒井なつみさん、政治って困窮者を守るためにあるんじゃないの?

  2. 7
    “エッフェル姉さん”は何しに豪州・韓国へ? GWに再び海外視察、松川るい事務所を直撃した

    “エッフェル姉さん”は何しに豪州・韓国へ? GWに再び海外視察、松川るい事務所を直撃した

  3. 8
    巨人・大城卓三が今オフ国内FA権行使か…監督交代で評価と立場が一変、出場数も激減

    巨人・大城卓三が今オフ国内FA権行使か…監督交代で評価と立場が一変、出場数も激減

  4. 9
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  5. 10
    「金」相場は歴史的な高騰に沸くけれど…次なる投資先に銀・プラチナはアリ?

    「金」相場は歴史的な高騰に沸くけれど…次なる投資先に銀・プラチナはアリ?