保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

和平路線を模索した近衛文麿は蒋介石とのトップ会談を画策した

公開日: 更新日:
社会民衆党から立候補した宮崎龍介(左2)と夫人の柳原白蓮=1930(昭和5)年1月30日(日本電報通信社撮影)

 昭和の首相として、天皇や西園寺公望ら宮中側近たちの近衛文麿に託された期待は大きかった。近衛の持つ政治感覚は確かに時代に先駆けるものも備えていた。にもかかわらず昭和の32人の首相体験者の中で、高い評価を受けられないのはなぜなのか。それを検証しているわけだが、盧溝橋事件、そして日中…

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