浅草橋でレッスンプロ 元巨人・簑田浩二のセカンドライフ
3割30本塁打30盗塁--。プロ野球でシーズンを通して、いわゆる「トリプル3」を成し遂げた選手は過去に8人しかいない。最近では秋山幸二、野村謙二郎、金本知憲、松井稼頭央などがいるが、この記録が注目されたのは83年にこの人が阪急時代に達成してからだ。その後、巨人でも活躍した簑田浩二さんだ。今どうしているのか。
簑田さんと会ったのはJR総武線浅草橋駅前の「友愛ゴルフアカデミー」。このゴルフ練習場で毎週金曜日にレッスンを行っている。
「53のときに日本インストラクタープロゴルフ協会に入会したから、今年で9年目だね。ここで本格的に教えるようになったのは2年前からかな。金曜日のレッスンのほか、年間80から100ラウンドしてるだろ。毎週2、3日はプレーしてる計算になる。それ以外の空いた日も筋力トレーニングして体力維持に努め、正味、ゴルフ漬けの毎日といってもいいんじゃないの」
もちろん、プレー代、交通費、トレーニング費用などすべて自前だ。
「2000年にテレビ東京の野球解説を辞めたとき、これからは好きなゴルフを徹底的にやっていこうと思ったんだ。というのも、当時は日本プロゴルフ協会にシニア認定プロ制度ってのがあってね。アマチュアでもシニアツアーに出場できるチャンスがあって、いつかシニアツアーに出たいって夢があったんだよ。でも、1回挑戦したらまるでダメで、雪辱の機会を狙ってるうち、2005年にその制度がなくなっちゃった。で、今はレッスンプロってわけ」