釜本邦茂氏 「“日本らしいサッカー”という言葉に違和感」

公開日: 更新日:

■失点シーンはかねてからの懸念材料だった

 本田の先制点は、ストライカーの視点から見ると「お見事」だった。左サイドのDF長友からパスを受ける際、巧妙な身のこなしで即シュート体勢に入れるところにトラップし、体を右側に大きく倒しながら左足インステップで正確にボールを蹴り、狙い通りにゴール左上に叩き込んだ。

 しかし、先制してからの日本は攻めあぐみ、それどころか後半19、21分と立て続けにゴールを決められる。失点シーンでは、かねての懸念材料が噴出してしまった。

 2列目左サイドのFW香川は、言うまでもないが、攻撃面で威力を発揮する選手である。中に切れ込んで攻撃することも多く、どうしても自陣左サイドをお留守にしてしまうことが多い。しかも守備力自体、非常に心もとない。そうしたことはコートジボワールも研究済みだった。実際、攻めの60%が、日本の左サイドを狙ったものだった。

 右SBオーリエが右サイドから正確なクロスを入れる。香川、左SB長友のチェックはなく、ほぼフリーで蹴ることができた。1失点目はFWボニに対するCB森重のマークが甘かった。2失点目は、やはり右SBオーリエがクロスを入れ、香川は自陣に戻っていたが、オーリエにプレスはかけられず、CB吉田はFWジェルビーニョに付き切れなかった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  1. 6
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

  2. 7
    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10
    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる

    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる