東京五輪野球復活 “キャスチングボート”握る米国ビッグマネー

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「米国にとって野球が五輪種目に入ることは大きなマイナスなのです」とメジャー関係者がこう言った。

「メジャーにとって、五輪の行われる夏場は最大の稼ぎ時。シーズンを中断してメジャーリーガーを五輪に派遣することは絶対にできないし、するつもりもない。ベストメンバーは組めないし、勝てなければ参加するだけマイナス。野球大国としてのメンツは丸潰れの上、五輪に野球を入れることで世界一決定戦と銘打つWBCの価値も下がるからです。そもそも五輪から野球を除外したのは米国だという話もあるくらい。デメリットが大きい以上、IOCに圧力をかけてでも野球の五輪復帰を阻止しようとしますよ」

 くしくも同じ日、大リーグ機構はキューバ選手と契約する際に必要だった米政府の許可の取得を撤廃したと、各球団に通達した。すでに始まった米国とキューバの国交正常化交渉が背景にあるという。

 これによってキューバ選手のメジャー入りはますます加速する。若くて力のある選手がカネ目当てでこれまで以上にメジャーに流出すれば、キューバが五輪の野球を国威発揚に利用することもできなくなる。参加して勝てなければ、こちらもマイナスだ。カストロの息子も「野球復活」の旗を振っている場合ではないのではないか。

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