完投勝利の能見も球威増す 虎投手陣“筋トレ効果”はっきり
■筋肉が第2のエンジン
岩貞は今季、1勝1敗、防御率0.95。奪三振率は12球団ナンバーワンの「12.07」(28回3分の1で38奪三振)。この左腕2人だけでなく、榎田、歳内ら中堅、若手投手も真っすぐの威力が増している。金本監督が推進するウエートトレ導入が投手陣にもプラスに出ているのだ。
金本監督は就任直後のミーティングで投手に対し、「どんどんウエートをやれ」と伝えた。キャンプでは「特ウエート」として下半身を鍛えさせた。過去のインタビューでは、「トレーニングが体の柔軟性を損なうことはない」「筋肉という第2のエンジンで体が動く感覚を知ってほしかった」と語っている。「土台」を強化することにより、球に力が伝わりやすくなり、球威、キレが増しているのだろう。
今季、多くのセ球団が先発不足に悩んでいる中、阪神は能見、岩貞に加え、藤浪、メッセンジャーと先発陣が比較的安定して勝っている。ひとまず投手の「マッチョ化」は奏功しているようだ。