男子卓球・丹羽孝希は4強ならず “五輪王者”の前に力尽く
リオ五輪卓球男子シングルスの4回戦で格上の黄鎮廷(香港、世界ランク8位)に1-3から3ゲームを取り、逆転勝ちで8強に進出した男子単の丹羽孝希(21、世界ランク22位)。準々決勝の相手はロンドン五輪の金メダリストで、五輪史上初の連覇を狙う中国の張継科だった。
丹羽の持ち味は「意外性」。時にはトリッキーとも思える、相手が驚くようなプレーを見せる。それがランク上位の選手を破る秘密でもある。
その思い切りの良さが消え、このところ低迷を続けていたが、リオでは本来の丹羽らしさが戻ってきていた。
第1ゲーム。丹羽はサーブが冴え、得意のチキータで相手の裏をかく。張は対応ができず、試合は丹羽の一方的なペース。11-5で先取する。
ただ、さすがに相手は五輪覇者。第2ゲームでは立て直しを図る。丹羽が嫌がっていると見るや、得意のY字サービスで徹底的に攻める。Y字サーブはラケットを立て、手首を使って繰り出すサービス。強い手首が必要で、ボールの回転量が多いだけに、レシーブが難しい。