土性沙羅も金メダル 吉田父直伝の“必殺タックル”決め手に
3階級制覇の大トリを務めた。リオ五輪の女子レスリング69キロ級で金メダルを獲得した土性沙羅(21)。試合後、栄和人監督を肩車してリングを回ると、涙を浮かべながら日の丸を掲げた。
「たくさんの方に支えられて取った金メダル。(伊調)馨さんと(登坂)絵莉さんの最後まで諦めない試合を見ていて、絶対に最後まで諦めずにやろうと決めていた」と語ったように、前半はロシアのナタリア・ボロベワにリードを許すも、残り時間30秒で左足を取ってのタックルが決まり同点。技での得点を奪った土性が優勢勝ちとなり、初の五輪で金メダルを手にした。
リオではレスリングの実施階級が4から6に増え、69キロ級は今大会から新設。土性はこの階級の初代女王となった。
至学館大の現役女子大生で登坂の後輩。あだ名が「金太郎」だという土性がレスリングを始めたのは7歳の時だった。通ったのは「霊長類最強」吉田沙保里の父・吉田栄勝氏(享年61)の経営する「一志ジュニアレスリング教室」。もともと土性の父親・則之さんが三重県立松阪工業高校時代にレスリング部に所属し、国体にも出場した実力者だったが、そのとき顧問をしていたのが栄勝氏だった。