スキンヘッドの名伯楽 栄監督“メダリスト12人育成”の秘密
メダリストの教え子がまた増えた。
女子レスリングは、競技採用された04年のアテネ大会以来、計5人(延べ11人)のメダリストを輩出しているが、そのうち元72キロ級の浜口京子を除く4人(同9人)が、栄和人監督(56)に育てられた。17日現在(日本時間18日現在)、リオ五輪でともにメダルを取った登坂絵莉(22)、土性沙羅(21)も、監督を務める愛知・至学館大(旧中京女子大)の「愛弟子」だ。これで、育てたメダリストは実に7人(同12人)になった。
五輪3連覇中の吉田沙保里(33)、一足先に女子初の4連覇を果たした伊調馨(32)を筆頭とする女子レスリングの隆盛は栄監督の存在抜きにして語れないのだが、その指導方針は独特だ。
「『選手と信頼関係をつくるとか、選手に好かれるとか嫌われるとか、そういうことは一切気にしない』というのが口癖です。全国の有望選手が至学館大に集まってくるということはありますが、栄監督はその選手たちと1日24時間、1年365日、徹底的に向き合う。私用があれば、練習時間を遅らせてでも自分で選手を見る。吉田沙保里は『ねちっこくて、しつこい』と苦笑いしていたものの、そうやって真っすぐにぶつかっていくことで、自然と信頼関係ができるという考え。『恋愛と一緒』というのも口癖ですね」(放送関係者)