山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

日本ハム栗山監督の大胆采配に見る「成功体験」の乏しさ

公開日: 更新日:

 日本ハム栗山英樹監督は今季で就任9年目となる。昨季はチームが5位に低迷し、栗山監督の去就問題がマスコミに取り沙汰されたこともあったが、それでも過去8年間の実績(リーグ優勝2回、日本一1回)は素晴らしいものがある。日本ハム特有のフロント主導方針とも、うまく合致する監督なのだろう。

 そんな栗山監督といえば、オープナーや第2先発、2戦連続先発といった画期的な投手起用をはじめ、外野4人シフトや内野5人シフトなど、従来の日本野球の常識にとらわれない大胆な采配がたびたび話題となってきた。それが成功することもあれば、失敗して栗山監督の暴走などと批判されることもあり、だから毀誉褒貶の激しい監督とも言える。思えば大谷翔平の二刀流も、栗山監督と日本ハムの組み合わせでなかったら、実現が難しかったことだろう。

 今春のキャンプでもそんな栗山監督らしさは健在だった。中でももっとも印象的だったのは、日本ハムの担当記者たちにそれぞれが考える打順の提出を求めたというニュース。コーチ陣や選手に打順を考えさせたり、OB諸氏に意見を求めたりといったことは、監督の参考材料としてさほど珍しいと思わないが、それが担当記者となると話は大きく変わってくる。これは私の経験則から導いた見解だが、一般的にプロ野球界は閉鎖的かつ排他的であり、プロ野球人の多くは、プロ野球経験のないいわゆる“素人さん”の意見に耳を貸さない傾向があるからだ。

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