大谷翔平は“ルース超え+タイトル獲得”なら「500億円男」に! 識者が弾く驚愕の市場価値

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 市場価値がますます高まるに違いない。

 日本時間4月8日からのアストロズとの開幕カードに登板することが決まったエンゼルス・大谷翔平(27)のことだ。

 22日、オープン戦に初登板し、2回3分の1を投げ、打者11人に対して3安打1失点。早くも最速159キロをマークし、5つの三振を奪った。

 メジャーは労使交渉が長引き、3月上旬までロックアウトされた。例年よりプレシーズン期間が短縮されたが、初めてブルペン入りした16日には「去年の初めよりもいい状態で臨めていると思うので、それ(二刀流)は頭から行けるようにもちろん準備していますし、そのために年明けからしっかり、その前からやってきている。スタートの一発目から100%で行けるようにしたいなと思っています」と、仕上がりに自信を見せた。

 2018年にトミー・ジョン手術を受けた大谷は昨季、投手としては「リハビリ」期間と位置づけながら9勝をマークしているだけに、さらなる上積みはもとより、サイ・ヤング賞も狙えるかもしれない。

 打撃に関しても、昨季は故障で出場機会が少なかった主砲のトラウト、レンドンが常時出場すれば、大谷にマークが集中することも避けられる。今季は「10勝、2ケタ本塁打」のベーブ・ルース超えはもちろん、本塁打王獲得も視野に入る。

■スポンサー契約金はMLBトップクラス

 そんな大谷は今季の活躍次第で、前代未聞の巨額マネーを生み出すことになりそうだ。

 関大名誉教授の宮本勝浩氏(理論経済学)は昨年、大谷がア・リーグMVPを獲得した日(11月19日)から1年間の日米両国における経済効果を約251億9247万円と試算した。米国内でのエンゼルスの観客動員やグッズの売り上げ、スポンサー契約料、広告収入の増加分に加え、日本国内における米国応援ツアーや大谷のCM出演料などを計算したものだ。

 実際、その効果が表れ始めている。現在、大谷がスポンサー契約を結んでいるのはJALやザバス(明治)など10社以上。昨年の米経済誌フォーブスによると、契約金総額は年約6.6億円でメジャー最高額だという。

 さらに、今年1月には新たにバンテリン(興和)とスポンサー契約を締結。今年に入って米カリフォルニア州に親会社があるIT企業、セールスフォース・ドットコムのCMにも出演している。ますます日米で引く手あまたになるのは必至だ。前出の宮本氏が言う。

「大谷選手はスポンサー契約をするブランドを厳選していますので、一気に増えることは考えづらいですし、金額の多寡だけで契約を結ぶことはないでしょうが、それでもスポンサーが増えることは間違いありません。契約先を厳選する分、1本当たりの単価が上がることも考えられます」

昨年の倍近い経済効果

 そして、最も高い関心を集めているのが来季以降の契約である。今季で2年総額約10億円の契約が満了。順調にいけば、23年中にFA権を取得するため、今季途中にも契約を更新する可能性がある。

「エンゼルスはいま、大谷選手と格安の年俸で契約しており、非常に得をしている状態。今季の活躍度合いにもよりますが、今年中に契約延長の話が出れば、年俸は30億~40億円、契約年数も5年は下らないでしょう。仮に5年200億円の契約を結ぶとすれば、大谷選手は昨年の倍(500億円)近い経済効果を生み出すことになります。多くの球団が大谷選手を欲しがるのは、戦力としてはもちろん、大きな広告収入、宣伝効果を得られるからです。いまのエンゼルスのように、フナイやヤマダ電機など日本企業からの球場の看板広告や記者会見時のバックボード広告の依頼が増えるのは間違いありません」(宮本氏)

■中国市場の突破口に

 しかも、大谷効果は日米両国だけにとどまらない可能性を秘めている。

 野球人気が高い韓国や台湾では、大谷の活躍が大きく取り上げられているし、野球の関心度が低いといわれる中国でも昨年11月、国営通信社の中国新聞網が大谷の二刀流に対して称賛する記事を配信した。米スポーツ専門チャンネルのESPNによると、MLBは今後5年間で世界各国で試合を開催する予定。日本での開幕戦は25年に東京で行い、24年はアジア圏での開催になるという。

「iPhoneでおなじみのアップル社が今年から毎週金曜日にメジャーの試合を2試合配信することになった。契約金は100億円以上とみられる。配信国は当初、日本、米国、韓国など8カ国に限られるが、今後の展開次第ではMLBがかねて市場拡大を狙う中国など、日本や韓国以外のアジア各国への配信も検討されている。壁は分厚いですが、大谷の活躍が突破口になる可能性はあります」(広告関係者)

 前出の宮本氏も言う。

「アジア諸国から日本にやって来る留学生が大谷選手の活躍に感化されるなど、今後、野球への関心がワールドワイドになってくれば、アジアでのマーケット拡大も期待できます」

 来年本番を迎えるメジャー30球団による「500億円男」の争奪戦は、熾烈を極めることになる。

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