ドルーリー朱瑛里は憧れの田中希実を超えられるか…元陸連強化委員長が「課題」指摘

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 宮城が29年ぶりに優勝した昨14日の全国都道府県対抗女子駅伝(全国女子駅伝)。注目の2区(4キロ)は東京五輪女子1500メートル8位入賞の田中希実(24)が兵庫代表で登場。20位で襷を受けると19人抜きの快走で12分11秒の区間賞を獲得。昨年3区で17人抜きで区間新記録をマークした岡山のドルーリー朱瑛里(16・津山高1年)も2区を走り、実業団や大学生相手に27位から8人抜きで順位を上げた。

 ドルーリーの記録は区間5位の12分47秒。憧れの田中には遠く及ばなかったものの、昨年のインターハイ1500メートルでは田中が持つ高1歴代最高記録を0秒05上回る4分15秒50で3位になった。

 毎年1月に行われるこの全国女子駅伝で、何十人の先輩ランナーを抜いたところで五輪や世界陸上とは無縁だ。まだ高1なら、将来は日の丸を背負って1500メートルで田中以上の成績を上げるかもしれない。元陸連強化委員長の澤木啓祐氏はこう言う。

「日本代表として五輪に出られるか、メダルを狙えるかは、今後のトレーニングと指導者にかかっている。ドルーリーは大きなストライドで脚の回転が速いピッチ走法。体の上下動が少なく、重心が地面とほぼ平行でフォームもいい。全身を使って走っているので大きな動きに見える。高1なら157センチと言われる身長もまだ伸びるでしょう。全身の筋力を強化して、バネのある走り方をマスターすれば自己記録を更新し続けるはずです。指導者の問題は難しい。陸上強豪校の監督だからいいとか、無名校だからダメということはない。選手個々の力を伸ばすトレーニングを行えるかどうかです。いずれにしても楽しみな選手です」

 ドルーリーは昨年、日本・韓国・中国のジュニア交流競技会の女子1500メートルに出場。4分30秒01のタイムでぶっち切りの1位だった。日本代表のユニホームは「小学校の時からずっと憧れていた」と言った。2028年ロス五輪の舞台に立てるか。

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