武田薫
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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

大坂なおみ 苦手なクレーコートなのに全仏オープンからパリ五輪を狙う理由

公開日: 更新日:

 桜も開きスポーツの春到来だが、大谷翔平のトラブルでいまひとつ盛り上がりに欠ける。衝撃のニュースだから仕方ない。吹っ切れる話題はないか探ると、大坂なおみがいた――何かやってくれるのではないか。

 グランドスラム4勝、差別抗議のマスク、メンタルヘルスを提唱し、最終聖火ランナーに登場、そして妊娠~出産……立て続けにサプライズを投げたビックリ女子、多様性の女王が来週末、東京で開催の女子国別対抗戦BJK杯に帰国する。昨年7月に生まれた長女を連れての凱旋だろうか。

 今年のオーストラリア・シリーズからコートに復帰した大坂は、ここまで6大会に出場して8勝6敗。3月には世界15位のサムソノワ、17位のスビトリーナを粉砕し、全豪時に831位だったランキングを192位まで戻した。帰国目的はパリ・オリンピックだ。

 オリンピックのテニスは64ドロー。56人はランキング順で(1国から4人まで)、5大陸推薦で6人、国際テニス連盟と地元協会推薦で1人ずつ。ツアーには、故障や妊娠などを勘案したプロテクトランキング(女子はスペシャルランキング)があり、それでは大坂は46位、現在649位のナダルは6位、錦織圭は48位。ただし、五輪出場条件には国への貢献、国別対抗戦の実績が求められるのだ。

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