ジーコが見た「FIFAの病巣」
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<最終回>JFAは大変革期に傍観していると潮流を見誤る
昨年末、インド・スーパーリーグ(ISL)はシーズンを終えた。 ジーコ率いるFCゴアは、惜しくも準優勝だった。ジーコはISLについて「1試合当たりの平均観客数が約2万人。これだけの観客を集めら…
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<10>「少しでも時間があれば世界中のサッカーを見ている」
スキャンダルにまみれたFIFA(国際サッカー連盟)を正道に戻そうと、ジーコは2月のFIFA会長選の立候補を決意したが、立候補に必要な5カ国(と地域)の推薦が集まらず、断腸の思いで立候補を諦めた。 …
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<9>「インドFCゴアの新プロジェクトに心を動かされた」
インドのスーパーリーグ(ISL)から、ジーコの元に監督のオファーが届いたのは、母国ブラジルで14年W杯が開催されていた時期だった。 「それまでも代表やクラブの監督をやって欲しいという誘いはあっ…
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<8>インドのサッカーは可能性を秘めている
これまでジーコは日本以外にトルコ、ウズベキスタン、ロシア、ギリシャ、イラク、カタールで監督を務め、現在はインドで指揮を執っている。 母国ブラジルのメディアから「多くの“サッカー発展途上国”で…
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<7>2022年W杯カタール開催が一連のスキャンダルの引き金
国際サッカー連盟(FIFA)の理事を02年から10年間務めていた小倉純二・元日本サッカー協会(JFA)会長によると、「FIFA理事会には『少なくとも3回に1回は欧州でW杯を開催する』というコンセンサ…
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<6>「カタールでW杯を開催するのは大きな間違いだ」
一連のFIFAスキャンダルの中には、2018年と22年のW杯招致活動に関する贈収賄が含まれていた。18年のロシア大会、そして22年カタール大会。ジーコは、この両国のクラブチームで指揮を執ったことがあ…
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<5>「バスケに注力する川淵さんを煩わせたくなかった」
昨年10月、ジーコはFIFA(国際サッカー連盟)会長選挙の立候補を断念した。立候補に必要な5カ国(と地域)のサッカー協会から推薦が集まらなかったからだ。 断念した後、ジーコは母国ブラジルのメ…
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<4>「“あの韓国人”は日本サッカーに貢献したんだろう」
2月末に予定されているFIFA(国際サッカー連盟)の会長選挙に立候補するには5カ国(と地域)のサッカー協会の推薦が必要だった。 しかし、昨年10月31日の締め切りまでにジーコを推すことを表明…
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<3>タジマとはジョークを言い合える仲だったが…
ジーコがFIFA(国際サッカー連盟)の会長選挙に立候補を表明したのは、汚職体質にどっぷりハマってしまった組織を変えられるのは「しがらみのない人間だけ」と考えたからである。 「そもそも30人にも…
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<2>会長選立候補推薦のお願いに返事がなかったのは日本だけ
ジーコ(62)は今、インドのスーパー・リーグに所属するFCゴアで監督を務めている。 インド西側のアラビア海に面したゴアは大航海時代、アフリカのモザンビークから長崎までを支配するポルトガルの海…
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<1>「権力の継続こそが腐敗の根源だ」
汚職スキャンダルまみれのFIFA(国際サッカー連盟)。2月末に光文社からFIFA腐敗の根本に踏み込んだ「FIFAと電通(仮)」を上梓するノンフィクション作家・田崎健太氏が、旧知の間柄であるジーコを通…