本の森
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「数の『発見』の物語」宮﨑弘安著
「数の『発見』の物語」宮﨑弘安著 世に算数や数学がわからなくて、嫌いになってしまう人が結構いる。ことに、小学校では「分数」、中学校では「負の数」に悩まされることが多いようだ。スタジオジブリの「…
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「パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生」アンドリュー・ウィルソン著 柿沼瑛子訳
「パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生」アンドリュー・ウィルソン著 柿沼瑛子訳 昨年8月に亡くなったアラン・ドロンは、映画「太陽がいっぱい」の主人公の青年リプリー役で一躍スターダムにのし上がっ…
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「あのころ、吉祥寺には『ぐゎらん堂』があった。」村瀬春樹著
「あのころ、吉祥寺には『ぐゎらん堂』があった。」村瀬春樹著 現在、大阪・関西万博が開かれているが、前の大阪万博の開催は1970年3月。同月、よど号ハイジャック事件、4月、ビートルズ解散発表、6…
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「フェミニスト・ファイブ」レタ・ホング・フィンチャー著 宮﨑真紀訳 阿古智子解説
「フェミニスト・ファイブ」レタ・ホング・フィンチャー著 宮﨑真紀訳 阿古智子解説 「女性は天の半分を支える」。毛沢東が言ったとされるこのスローガン、中国共産党の男女平等の表明のように思えるが、現…
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「絵本戦争 禁書されるアメリカの未来」堂本かおる著
「絵本戦争 禁書されるアメリカの未来」堂本かおる著 先頃、トランプ米大統領がハーバード大学の外国人留学生の割合を15%ほどに制限するべきだという移民排斥論を展開し物議を醸している。 こ…
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「コミンテルン」佐々木太郎著
「コミンテルン」佐々木太郎著 20世紀は戦争と革命の世紀といわれる。革命=共産主義運動はソ連の崩壊によって大きく後退したが、ロシア革命以降の国際共産主義運動の中核を担ったのがコミンテルン(第三…
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「脂肪と人類」イェンヌ・ダムベリ著 久山葉子訳
「脂肪と人類」イェンヌ・ダムベリ著 久山葉子訳 ダイエットの大敵は脂肪で、健康を維持するには低脂肪・脂肪カットの食事を心がけるべきだ、というのは現代ではほぼ常識のようになっているが、そもそも人…
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「現代『ますように』考」井上真史著
「現代『ますように』考」井上真史著 現代の日本人の多くは無宗教で信仰心がないとよくいわれる。しかし各地の神社には数多くの絵馬が奉納され、さまざまな願い事が祈願されている。そこに共通するのは「〇…
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「ジャンヌ・ダルクの物語」キャスリン・ハリソン著 北代美和子訳
「ジャンヌ・ダルクの物語」キャスリン・ハリソン著 北代美和子訳 1424年夏、フランス北東部にある小村ドンレミに暮らす12歳の少女が、「正しく振る舞い、教会に通え」という天からの声を耳にした。…
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「新・古代史」NHKスペシャル取材班著
「新・古代史」NHKスペシャル取材班著 古代日本のヤマト王権のルーツは東北アジアの騎馬民族にあるという江上波夫の「騎馬民族征服王朝説」は、ひところ大きな話題を呼んだが、この説には批判も多く、現…
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「ハチは心をもっている」ラース・チットカ著、今西康子訳
「ハチは心をもっている」ラース・チットカ著、今西康子訳 ミツバチの巣に見られる六角形を隙間なく並べたハニカム構造の優れた耐久性、貯蔵性については昔から注目され、こうした精緻な巣を集団で作り上げ…
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「怪物たちの食卓」赤坂憲雄著
「怪物たちの食卓」赤坂憲雄著 本書冒頭に「あなたを食べてもいいですか/愛しているからいいでしょう」という歌詞が引用されている。「食べちゃいたいほど可愛い」という言葉があるように、古来食と性は緊…
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「世界は説話にみちている」小峯和明著
「世界は説話にみちている」小峯和明著 ある木匠が龍王の命令で龍宮に出向いて宮殿の造営を手掛ける。龍王は褒美に箱を与え、龍宮のことは決して話してはいけないと言う。地上に戻ると妻たちはもう戻ってこ…
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「ヘタレ人類学者、沙漠をゆく」小西公大著
「ヘタレ人類学者、沙漠をゆく」小西公大著 文化人類学者とは「異質な他者がどのように生きているかに触れることで、自分たちの問題をえぐって、未来の可能性につなげていこうとする、果敢な知の挑戦者」。…
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「メアリ・シェリー」シャーロット・ゴードン著 小川公代訳
「メアリ・シェリー」シャーロット・ゴードン著 小川公代訳 昨年公開された映画「哀れなるものたち」と2018年に公開された「メアリーの総て」は、いずれもゴシック小説「フランケンシュタイン」の著者…
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「『お静かに!』の文化史」今村信隆著
「『お静かに!』の文化史」今村信隆著 美術館など各種ミュージアムでは「他のお客さまの迷惑にならないように静かにご鑑賞ください」といった掲示がよく見られる。こうした「お静かに」という要請はミュー…
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「ゾルゲ事件 80年目の真実」名越健郎著
「ゾルゲ事件 80年目の真実」名越健郎著 ロシアのプーチン大統領が、かつてKGB(旧ソ連国家保安委員会)のスパイとして旧東独に勤務していたが、テレビのインタビューでは「高校生の頃、ゾルゲのよう…
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「エッシャー完全解読」近藤滋著
「エッシャー完全解読」近藤滋著 「視覚の魔術師」と呼ばれただまし絵の巨匠、マウリッツ・エッシャー。有名な《滝》という作品は、2つの塔の間に水路が走りその水は滝となって低所へ落ちていく。 …
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「オタク文化とフェミニズム」田中東子著
「オタク文化とフェミニズム」田中東子著 中居問題をめぐってのフジテレビの対応は大きな波紋を呼んだ。本書が刊行されたときにはまだこの問題は取り沙汰されていなかったが、「ジャニーズ問題と私たち」と…
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「笑いで歴史学を変える方法」」池田さなえ著
「笑いで歴史学を変える方法」」池田さなえ著 「大学で歴史を学ぶ学生の多くは、歴史は好きだが『歴史学』は好きではないということを私たちはもっと直視しなければならない」。そんな考えから「笑えて考えさ…