本の森
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「謎とき 村上春樹」河合俊雄著
「謎とき 村上春樹」河合俊雄著 「1Q84」では、首都高から階段を下りると異世界に入り込んだり、「ダンス・ダンス・ダンス」では、エレベーターで16階へ上がるとそこには異次元の世界が開けていたりと…
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「『ありのまま』の身体」藤嶋陽子著
「『ありのまま』の身体」藤嶋陽子著 現在放映中のTVドラマ「レプリカ 元妻の復讐」は、醜い顔が原因で同級生に子どもの頃からいじめられ、さらには夫までも略奪された主人公が、整形手術で顔を変えて相…
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「みんな彼女のモノだった」ステファニー・E・ジョーンズ=ロジャーズ著、落合明子、白川恵子訳
「みんな彼女のモノだった」ステファニー・E・ジョーンズ=ロジャーズ著、落合明子、白川恵子訳 南北戦争下のアメリカ南部を舞台に描かれたマーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」には、主人公スカ…
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「世界は基準値でできている」永井孝志、村上道夫、小野恭子、岸本充生著
「世界は基準値でできている」永井孝志、村上道夫、小野恭子、岸本充生著 猛暑が続く中、気象庁は今年の7月の日本の月平均気温は、基準値からプラス2.89度となり、過去最高を記録したと報じた。猛暑・…
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「黒いイギリス人の歴史 忘れられた2000年」平田雅博著
「黒いイギリス人の歴史 忘れられた2000年」平田雅博著 2020年、英国王の次男ヘンリー王子と妻のメーガンは王室を離脱。その背景のひとつに白人の父と黒人の母を両親とするメーガンの人種問題があ…
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「動物には何が見え、聞こえ、感じられるのか」エド・ヨン著 久保尚子訳
「動物には何が見え、聞こえ、感じられるのか」エド・ヨン著 久保尚子訳 犬の散歩をしている人がところ構わず嗅ぎ回ろうとする犬のリードを引っ張って引き戻そうとしているのをよく見かける。人間にとって…
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「なんで人は青を作ったの?」谷口陽子、髙橋香里著 クレメンス・メッツラー絵
「なんで人は青を作ったの?」谷口陽子、髙橋香里著 クレメンス・メッツラー絵 青い色は現代ではごくありふれたものとして日常生活に取り込まれているが、その歴史は意外に新しい。ヨーロッパで青が愛用さ…
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「戦前モダニズム出版社探検」高橋輝次著
「戦前モダニズム出版社探検」高橋輝次著 1960年代末から80年代にかけて、異端・幻想文学を領導し、澁澤(龍彦)・種村と並び称されたドイツ文学者の種村季弘が亡くなったのは2004年。没後20年…
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「数の『発見』の物語」宮﨑弘安著
「数の『発見』の物語」宮﨑弘安著 世に算数や数学がわからなくて、嫌いになってしまう人が結構いる。ことに、小学校では「分数」、中学校では「負の数」に悩まされることが多いようだ。スタジオジブリの「…
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「パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生」アンドリュー・ウィルソン著 柿沼瑛子訳
「パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生」アンドリュー・ウィルソン著 柿沼瑛子訳 昨年8月に亡くなったアラン・ドロンは、映画「太陽がいっぱい」の主人公の青年リプリー役で一躍スターダムにのし上がっ…
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「あのころ、吉祥寺には『ぐゎらん堂』があった。」村瀬春樹著
「あのころ、吉祥寺には『ぐゎらん堂』があった。」村瀬春樹著 現在、大阪・関西万博が開かれているが、前の大阪万博の開催は1970年3月。同月、よど号ハイジャック事件、4月、ビートルズ解散発表、6…
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「フェミニスト・ファイブ」レタ・ホング・フィンチャー著 宮﨑真紀訳 阿古智子解説
「フェミニスト・ファイブ」レタ・ホング・フィンチャー著 宮﨑真紀訳 阿古智子解説 「女性は天の半分を支える」。毛沢東が言ったとされるこのスローガン、中国共産党の男女平等の表明のように思えるが、現…
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「絵本戦争 禁書されるアメリカの未来」堂本かおる著
「絵本戦争 禁書されるアメリカの未来」堂本かおる著 先頃、トランプ米大統領がハーバード大学の外国人留学生の割合を15%ほどに制限するべきだという移民排斥論を展開し物議を醸している。 こ…
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「コミンテルン」佐々木太郎著
「コミンテルン」佐々木太郎著 20世紀は戦争と革命の世紀といわれる。革命=共産主義運動はソ連の崩壊によって大きく後退したが、ロシア革命以降の国際共産主義運動の中核を担ったのがコミンテルン(第三…
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「脂肪と人類」イェンヌ・ダムベリ著 久山葉子訳
「脂肪と人類」イェンヌ・ダムベリ著 久山葉子訳 ダイエットの大敵は脂肪で、健康を維持するには低脂肪・脂肪カットの食事を心がけるべきだ、というのは現代ではほぼ常識のようになっているが、そもそも人…
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「現代『ますように』考」井上真史著
「現代『ますように』考」井上真史著 現代の日本人の多くは無宗教で信仰心がないとよくいわれる。しかし各地の神社には数多くの絵馬が奉納され、さまざまな願い事が祈願されている。そこに共通するのは「〇…
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「ジャンヌ・ダルクの物語」キャスリン・ハリソン著 北代美和子訳
「ジャンヌ・ダルクの物語」キャスリン・ハリソン著 北代美和子訳 1424年夏、フランス北東部にある小村ドンレミに暮らす12歳の少女が、「正しく振る舞い、教会に通え」という天からの声を耳にした。…
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「新・古代史」NHKスペシャル取材班著
「新・古代史」NHKスペシャル取材班著 古代日本のヤマト王権のルーツは東北アジアの騎馬民族にあるという江上波夫の「騎馬民族征服王朝説」は、ひところ大きな話題を呼んだが、この説には批判も多く、現…
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「ハチは心をもっている」ラース・チットカ著、今西康子訳
「ハチは心をもっている」ラース・チットカ著、今西康子訳 ミツバチの巣に見られる六角形を隙間なく並べたハニカム構造の優れた耐久性、貯蔵性については昔から注目され、こうした精緻な巣を集団で作り上げ…
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「怪物たちの食卓」赤坂憲雄著
「怪物たちの食卓」赤坂憲雄著 本書冒頭に「あなたを食べてもいいですか/愛しているからいいでしょう」という歌詞が引用されている。「食べちゃいたいほど可愛い」という言葉があるように、古来食と性は緊…