特別寄稿
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黒田日銀総裁の「絶対矛盾」がもたらす歯切れのよさに失笑を禁じえない
日銀の黒田東彦総裁の話はいつも「このボタンを押すと、このセンテンスが出てくる」という感じで、同じ言葉が繰り返されることが多いのですが、1月17、18日の金融政策決定会合の直後に行われた記者会見は、い…
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2030年札幌五輪招致「町おこし」的な下心では開催する意義はない
まもなく北京冬季オリンピックが始まろうとしている。最近の毎日新聞の世論調査によれば、「60%が(同五輪を)楽しむ気持ちになれない」という結果が出ている。 開催か中止か、世論を二分した中で開か…
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2022年の不動産はどうなる?「日本の最高峰・銀座も今年が正念場」
東京・中央区銀座7丁目の喫茶店「銀座ウエスト」にて、この原稿を書いています。かつて勤め人だった頃、この店の隣にある旧リクルートG7ビルで働いていました。当時からこの辺りのカフェでは夕暮れ時、夜の女性…
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日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ
今年は過去にないほど先行きが見通せません。考えられる最も恐ろしいシナリオについてお話ししましょう。 世界中で突如としてインフレが再来しています。米FRB(連邦準備制度理事会)はこのインフレを…
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山下泰裕JOC会長を北京に派遣? 日本の「五輪音痴」ここに極まれり
米国が北京冬季五輪の“ボイコット”を発表した。ボイコットといえば、1980年のカーター米国大統領によるモスクワボイコット宣言が想起される。 アフガニスタンに侵攻したソ連に対しての抗議として、…
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「陣笠議員」と揶揄された人々の動向がカギを握る自民党総裁の行方
安倍・菅政権の政治の本質は対米隷属であった。対米隷属ということでは日本の株式も同じである。NY市場が上がれば東京市場も上がり、下がれば下がる。 【写真】この記事の関連写真を見る(21枚) …
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米中90分の電話会談 バイデンの本音は「紛争回避」、台湾も「現状維持」が共通利益だ
バイデン米国大統領と中国の習近平国家主席は10日、90分にわたる電話会談を行った。これは米国側が求めたもので、ホワイトハウスの発表によれば「両首脳は競争が紛争へと発展しないことを確実にするため、両国…
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自民党の政治家たちは完璧な“バブル”の中に生きている 総裁選めぐるドタバタで見えた本質
自民党総裁選に出馬もできず、解散総選挙も人事刷新もできず、菅首相が退陣に追い込まれました。そこに至る過程や、総裁選に誰が立候補するのか、派閥はどうするのかなど一連のドタバタの中で、自民党という政党の…
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オリンピックに思う近代五輪の終焉
今回の東京五輪で何かが変ったと感じるのは、私だけだろうか。 夏空に回転するスケートボードの少年少女たちの演技を見て、近代五輪は終ったと、はっきりそう思った。 パリ五輪では新たにブレイ…
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自民を牛耳る3A+S「今の世の中、右も左も真っ暗闇じゃござんせんか」が日本の姿
菅内閣が揺らいでいる。内閣支持率が30%をきり、20%台になると内閣が「危険水域」に入ったとされる。時事通信が最近実施した世論調査では29.3%と30%を切った。この時の世論調査では、内閣支持率より…
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五木寛之氏「夜明け前を生きる」
ステイホームの日々が続いて、最近なんとなく新聞を読むことが多くなった。 と、いってニュースは速報性に欠けるし、解説記事も、どことなくバイアスがかかっている感じで、いま一つだ。 そんな…
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森喜朗組織委会長は辞任不可避 これだけの理由
東京オリンピックは緊急事態を迎えた。森喜朗東京オリンピック組織委員会会長が女性蔑視発言をして問題となり、それを釈明し、謝罪する会見で逆にジェンダー問題を全く理解していないことを露呈してしまったからだ…
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「PSR」の意識が完全欠落した菅政権が第3波をもたらした
昨今、CSR(企業の社会的責任)への高い意識が企業に求められるようになっていますが、それと同等か、それ以上に我々は政治に「PSR(政治の社会的責任)」を強く意識してもらうべきなんじゃないか。そんなこ…
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バブル崩壊の予兆がそこかしこに…不動産からも見える近未来
昨年は、コロナ禍一色でした。飲食、観光、航空、運輸産業においてはいまだ甚大な被害が続いています。それなのに、世界的な大規模金融緩和の影響もあり、日本、及び米国を含めた各国の株価は高値圏にあります。不…
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日豪で締結合意した「軍事同盟」の利害得失を議論すべきだ
今月20日に発足する米国バイデン政権の対外政策と、日本への影響を考える上で有力な手掛かりは国務長官の選任だろう。指名されたアントニー・J・ブリンケン氏(58)はユダヤ系で、父は駐ハンガリー大使。母は…
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バイデンは大丈夫か? 彼はいつも戦争判断を間違えてきた
11月3日の米大統領選挙から10日も経った13日、すべての州で結果が判明した。バイデン氏は選挙人306人を確保、トランプ氏の232人に大差をつけたから、トランプ氏が法廷闘争をしても選挙結果を覆す可能…
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米国の役割を「皮膚感覚」で分かっているバイデンに期待
バイデン次期大統領の米国は、どんな国になりそうで、何が期待されているか。 米国内的に見れば「分断から融合へ」を必死に追求するということです。民主党のシンボルカラーである「青」と共和党の「赤」…
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自民党内で高まる「敵基地攻撃能力」は技術的に可能なのか
防衛省がイージス・アショアの配備計画を中断したため、代わりに「敵基地攻撃能力」を保有すべきだ、との論が自民党内で高まっている。だが攻撃をするには相手の弾道ミサイルの精密な位置を知ることが肝心で、それ…
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プレカリアートをプレシャリアートに変身させる
看護師の夏のボーナスを引き下げる医療機関が3割に上ったというニュースがありましたが、これは驚くべきことです。看護師は一番のエッセンシャルワーカー。新型コロナウイルスに感染する危険を感じながら使命感で…
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国連の場で国連の象徴を全否定したトランプ大統領の衝撃
「我々はグローバリズムを拒絶し、愛国主義に基づき行動する」――。 トランプ米大統領が今年の国連演説でこう述べました。従前から分かっていたことでしたが、国連の場であそこまではっきり主張するとは。…