長谷川高
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長谷川高不動産アナリスト

長谷川不動産経済社代表。著書「家を買いたくなったら~令和版」「家を借りたくなったら」(WAVE出版)は初版から累計10万部を突破。新刊「不動産2.0」(イースト・プレス)で人口減少、供給過剰で大転換期を迎えるマーケットを制するための不動産の必須知識を伝えている。

どうなる? 中国不況で日本に流れたチャイナマネーの行方と東京の不動産価格

公開日: 更新日:

 直近の問題としては、中国経済が急速に悪化しはじめていることです。とくに中国の不動産不況は深刻です。はたして、中国経済の悪化によって、日本に流れていたチャイナマネーはどうなるのでしょうか。

 ポイントは、彼らの不動産購入の特徴は、投資目的だということです。自分たちが住むわけではない。よって価格の値上がりが続くか、現状を維持している分には保有を続けるはずです。更に、中国国内の経済が悪化するほど、日本に流れてくるかもしれません。

 しかし、一転、日本の不動産が下落基調となれば、迷わず売り一色となるでしょう。住むために実需として購入している日本人とは、事情が大きく異なります。いったん下落基調になった場合、彼らの売り圧力は、相当強いものとなり、日本の不動産マーケットに大きな影響を与える恐れがあります。「自分が逃げ出すことができないならば、せめても命の次に大事な資産を外国へ逃がそう」と考える中国人にとって、逃避先(投資先)は日本だけではないのですから。

 または、中国国内のビジネスが経済的不況により行き詰まり、資金需要が発生した場合、日本で保有する不動産を売却するケースも出てくるかもしれません。今後も日本の不動産価格はチャイナマネーの影響を少なからず受けることになるでしょう。

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