元川悦子
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元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

エクアドル戦翌日 日本人メディアに会釈する田中碧、彼の礼儀正しさに触れた

公開日: 更新日:

 27日のエクアドル戦を0-0で引き分け、日本代表の9月シリーズが1勝1敗で終了した。ドイツ・デュッセルドルフの地で9日間活動したチームは解散し、森保一監督らスタッフや国内組は帰国。欧州組もそれぞれの所属クラブに戻った。

 選手たちの次なるターゲットは、11月1日に正式発表されるカタールW杯最終登録メンバー26人に入ること。そこに向け、所属先で出番を得るのはもちろんのこと、目に見える結果が強く求められる。

 エクアドル戦でフル出場しながら、中盤を統率しきれなかった東京五輪世代のボランチ・田中碧(デュッセルドルフ)もその1人。「強度の高い中でどれだけできるかがすごく重要」と目の色を変えて取り組む覚悟だ。

■公式HP情報を頼りにデュッセルドルフの練習場に行くと…

 代表活動が終わり、筆者も一息ついたところだが、欧州滞在はまだ続く。28日は午前11時からデュッセルドルフの練習が公開されるという情報を公式HPから入手。取材仲間と一緒にデュッセルドルフ・アレナを目指した。

 Uバーン(地下鉄)の「D-MERKUR SPIEL-ARENA/Messe Nord(ディー・メルクル・スピール・アレナ/メッセ・ノルド」駅からスタジアムの裏手に回ると、広大な練習場が見えてくる。
 
  6~7面ある芝生グランドの1つがトップチームがメインに使っている場所。そこに数人の選手がいた。よく見てみると三菱養和クラブ出身のアペルカンプ真大の姿はあったが、田中碧はいない。広報担当のティノ・ポルスター氏によれば「通常、試合翌日は屋内でダウンをするので、アオは外には出てこないはず」という説明だった。

 ただ、代表戦翌日同様、屋外で軽く走る可能性もある。そう信じて待っていたところ、しばらくして本人が登場。大柄なコーチと何やら談笑した後、グランドを大回りで走り始めた。時間にすれば15~20分程度だった。 

■田中碧は会釈をしながら練習場を後にした

 真面目でひたむきな24歳のMFは、ゆっくりとしたランニングでコンディションを整えたかったのだろう。クラブハウスに戻る際には、我々日本人メディアに会釈をして下がっていった。その礼儀正しさが彼らしいところである。

 その後、クラブハウスの入口前に移動すると、U-21日本代表の一員として6月のAFC・U-23アジアカップ(ウズベキスタン)に参戦していた21歳の内野貴史がたまたまやってきた。

 小学校時代は柏で、中学・高校時代は千葉のアカデミーで育った彼は18歳だった2018年に単身渡独。2021年夏にドイツ3つ目のクラブであるデュッセルドルフにU-23の選手として加入し、今年3月にトップチームに呼ばれてブンデスリーガ2部デビュー。今季はトップの一員に加わった。

 積極的かつダイナミックな攻撃参加が売りで、周囲の期待値も高かったが、その矢先の7月に左足首前脛腓じん帯を断裂。ここまで長いリハビリを余儀なくされていた。

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