汚れた東京五輪に今度は“談合疑惑”が浮上…司直の手は電通に伸びるのか

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 東京五輪は、どこまで汚れていたのか──。汚職事件に続き、談合疑惑が発覚だ。2030年の札幌五輪招致が進んでいるが、この国での五輪開催はもう無理じゃないか。

 五輪汚職で摘発された贈賄側5社のうち一部が東京地検特捜部に対し、競技テスト大会の実施計画の立案事業に関する入札について、「談合があった」と説明していることが判明。

 特捜部は「不当な取引制限」を禁じる独占禁止法に抵触している疑いがあるとして、公正取引委員会と共に調べを進めているという。読売新聞が20日の朝刊1面で報じた。

 問題の入札は、2018年に実施された計26件。電通などの9社と共同企業体1団体が落札した。契約金額は総額約5億円に上る。

 大会組織委員会(現在は清算法人)の元職員は、日刊ゲンダイの取材に「ついにこの話が出てきたかという感じです」と吐露し、こう続ける。

「テスト大会の『計画・立案』は、いわばテスト大会と本大会の『運営』とワンセット。そうしないとノウハウが生かせないし、人員も確保できないからです。テスト大会の計画・立案業務を落札した企業は、ほぼそのまま本大会の運営も受注しています。結果的に数百億円規模の事業を仲間で差配していた疑惑があるわけだから、許されないでしょう。今後、別の案件でも大きな話が出てくる可能性があります。五輪会場に関する建設業務も数百億円規模ですから」

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