スクープドッグ咆哮記「ASKA」編
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<第10回>「これは盗撮映像だ。山本は『金を出さないとマスコミにばらすぞ』とASKAを脅迫したんだ」
「大物歌手麻薬疑惑」。2013年7月、東京スポーツが報じたのは、間違いなくASKAのことだった。Xと匿名で報じているため、一般読者には誰のことだかわからない。よくある飛ばし記事と思われたかもしれない。…
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<第9回>「証言」がどんなに集まっても、「証拠」がなければ記事にはできない
「ASKAの覚醒剤吸引ビデオがあるらしい」 まさか――。取材の過程でその情報を聞き、私は耳を疑った。前代未聞の話だ。そんなのガセ(偽情報)に違いない。 しかし、「ASKAがおかしい」「…
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<第8回>初めて聞くライブ中止の真相に食いついた
「ところでASKAさんはなぜ、休養したんですか」 私は関係者に会うたびにこの質問をした。 こうした取材で難しいのは、対象の選択と聞き方だ。口が軽い相手に単刀直入に「ASKAさんが薬物中…
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<第7回>薬物疑惑はあらゆるニュースのなかで最も難易度が高い。断じて“飛ばし記事”は許されない
「ASKAが山口組系暴力団員の山本(仮名)からシャブを調達している」 ネタ元から具体的な情報を得ながらも、私は悶々としていた。 ASKAが6年前に札幌・円山公園近くのタワーマンションを…
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<第6回>「ASKAさんは薬物常習者なんですか」「そう。ASKAの注文に応じて、山本が薬物全般を手配している」
クリーンでスキャンダルとは無縁の印象のASKAだが、取材を進めると“暴力団との親密交際”が浮かび上がった。私はあらゆる人脈をあたって情報を集めた。 「俺が話したということは絶対に内緒にできるか…
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<第5回>あのアーティスト然としたASKAが、本当に札幌の暴力団員とつながりがあるのだろうか
突然のスペシャルライブ中止と聞きなれない病名。あまりに不自然な状況と数カ月前に聞いていたASKAの薬物依存情報――。点と点が線になった。 「ASKA? ああ、クスリの話は聞いたことはないけど、…
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<第4回>突然の発表には間違いなくウラがある
ファンが待ち望んだ6年ぶりのスペシャルライブはASKAの体調不良で突然中止となった。2013年の6月である。その数カ月前、ASKAの薬物依存という衝撃の情報を聞いていた私の中で、疑惑がみるみる膨らん…
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<第3回>聞き慣れない「一過性脳虚血症」という病名が引っ掛かった
チャゲアスは、福岡の同郷で高校時代からの友人だったCHAGE(本名=柴田秀之)とASKAが1978年、第一経済大学在学中に結成。「ひとり咲き」でデビューし、91年、ドラマ「101回目のプロポーズ」の…
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<第2回>「そういえば、知ってる? ASKAが薬物依存みたいなんだよ」
ASKAの自宅で撮られた映像は長時間録画されており、約20分に編集されたものだった。しかし、いったいなぜこのビデオが存在するのか。そして、どのようにして私がこのビデオに行き着いたのか。 取材…
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<第1回>一本の“盗撮ビデオ”から始まった震撼の大スクープ
とある居宅の一室――。家具はシンプルでこざっぱりとしたインテリア。あまり物が置いておらず、掃除が行き届いている清潔な室内に3人掛けの大きなソファが置いてある。 その真ん中にゆったりと腰掛ける…
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週刊誌記者はスクープを追う犬だ
浅い眠りから覚め、横たわったベッドの中で重いまぶたを開けると、「編集部の仮眠室で寝過ごしてしまったか」という思いがよぎる。天井を薄目でぼんやりと眺めたまま、夢の続きを探すようにゆっくりと呼吸し、そし…