田丸昇九段「と金」つれづれ草
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人工知能で将棋ソフトが進化 藤井七段と将棋の未来に期待
ある将棋史研究家の学説によると、日本の将棋の起源は5世紀ごろのインドに遡り、「チャトランガ」というゲームが考案されたという。駒は、王、戦車、騎兵、象隊、歩兵の5種類で、軍隊を模したものだった。 …
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2000人が参加しリコー①が6連覇した「職団戦」の熱気
職域団体対抗将棋大会(通称・職団戦)は、会社、役所、団体の将棋同好会などが、5人1チームで参加する最大の団体戦である。年に春と秋の2回、都内の大会場で行われている。 職団戦は1959(昭和3…
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菅井竜也七段「ワープ角」らプロ将棋で起こった“反則負け”
将棋のプロ棋士は緻密な読みで高度の技を盤上で見せる。しかし、「反則」を犯すという信じられないことがまれにある。 10月にB級1組順位戦で橋本崇載八段(35)と菅井竜也七段(26)が対局した。…
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藤井聡太に敗れてプロ入り逃した出口若武三段に期待
新人王戦は、六段以下の棋士、成績上位4人の女流棋士(いずれも26歳未満)、奨励会(棋士養成機関)の三段リーグ成績上位者、赤旗名人戦の優勝者(アマ)など、40人の若者らが出場する棋戦である。 …
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竜王戦2連勝も…羽生の“無理筋を通す強引な攻め”への懸念
今期の竜王戦7番勝負は、羽生善治竜王(48)に対して、広瀬章人八段(31)が挑戦している。 羽生は前期の竜王戦で渡辺明竜王(34)を破り、通算7期目の竜王を獲得。規定によって「永世竜王」の称…
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真部一男の“幻の名手”「4二角」は死して証明された
写真は、私が1975(昭和50)年に撮った真部一男九段(当時23・四段)。俳優のような容貌から人気が高かった。 同年7月。中原誠名人(同27)と真部四段の特別対局がNHKの公式戦として、仙台…
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18歳の頃…暗夜の歌舞伎町でみた「国際反戦デー」のデモ
1969(昭和44)年4月。奨励会(棋士養成機関)の三段だった私(当時18)は、「新宿将棋クラブ」の受付の仕事を、同期の奨励会員と一緒に手伝うことになった。 その将棋クラブは、西武新宿駅とコ…
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賭け将棋の真剣師と師範の勝負に子供ながら緊張感を覚えた
1964(昭和39)年2月。将棋に夢中になっていた私(当時13)は、中学校からの帰り道に、民家の1階にある将棋道場をガラス越しによくのぞいた。 私は当時、東京の荒川区南千住に住んでいて、歩い…
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羽生善治竜王が通った八王子将棋クラブが惜しまれつつ閉所
東京の郊外にある「八王子将棋クラブ」は、羽生善治竜王(48)が小学生時代に通って腕を上げたことで知られている。 その将棋クラブの経営者は八木下征男さん(75)。自身が常連だった地元の将棋クラ…
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「泣き虫しょったん」瀬川晶司五段がプロになれたわけ
戦後まもない1947(昭和22)年に始まった全日本アマ名人戦は、伝統と格式が最も深いアマ棋戦である。 歴代の出場者の中で、二上達也九段(49年・当時17)、木村義徳九段(56年・同21)、西…
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作家・渡辺淳一さんの棋力は初段程度 棋風は“鈍重”だった
1975(昭和50)年の春、私(当時25=五段)は将棋好きの友人の紹介で、作家の渡辺淳一さん(写真左=田丸撮影、同41)の自宅を訪れた。 渡辺さんは、札幌医科大学で整形外科医として勤めていた…
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作家・内田康夫「王将たちの謝肉祭」続編が読みたかった
1986(昭和61)年の秋、ある小説が棋士の間で話題になっていた。 将棋界を舞台にしたミステリーで、〈大岩泰明〉〈柾田圭三〉〈中宮真人〉〈吉永春雄〉など、登場人物の名前と個性が著名棋士を連想…
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芥川賞作家・高橋弘希さんの棋士の夢を断念させたある老人
私は、8月24日に都内ホテルで開催された第159回芥川賞・直木賞の贈呈式に出席した。 そして、「送り火」(文芸春秋)で芥川賞を受賞した作家の高橋弘希さん(38)に挨拶してきた。 実は…
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マンション住まいになって内弟子を取らない棋士が増えた
53年前の1965(昭和40)年1月。私(当時14)は、奨励会(棋士養成機関)の入会試験を6級で受けた。そして、試験対局で2連敗したのだが、師匠の佐瀬勇次七段(同45)の口利きによって、「裏口入会」…
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53年前にアマ二段の私は奨励会へ でも“裏口入会”だった
東京オリンピックが開催された54年前の1964(昭和39)年。将棋に夢中だった私(当時14)は、棋士になりたいという思いが日増しに高まっていた。そして、将棋雑誌の道場案内を見て、東京・東十条に住んで…
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丸山忠久・藤井猛両九段は「奨励会」試験に落ちても大成
今年の奨励会(棋士養成機関)入会試験は8月15日から3日間、東西の将棋会館で行われた。 羽生善治竜王(47)や藤井聡太七段(16)も、この試験に合格して棋士への一歩を踏み出した。 1…
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将棋文化検定例題「桂馬の由来となった香料とは?」
日本将棋連盟は2012年、日本の伝統娯楽である将棋の文化的な一面を広めたいという趣旨で、将棋の歴史や知識、雑学などを問う「将棋文化検定」を初めて実施した。 今年の第4回将棋文化検定は、9月3…
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遅咲きの今泉健司四段が若きスター藤井聡太七段を破る快挙
NHK杯テレビ将棋トーナメントの藤井聡太七段(16)と今泉健司四段(45)の対局(7月15日放送)は両者の棋歴が対照的なことで注目された。 藤井は、2年前に14歳3カ月の最年少記録で四段に昇…
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群雄割拠の将棋界に割って入ったキュンこと豊島八段の実力
羽生善治棋聖(47)に豊島将之八段(28)が挑戦した第89期ヒューリック杯棋聖戦で、豊島が7月17日の第5局に勝って羽生を3勝2敗で破り、棋聖のタイトルを初めて獲得した。 豊島は愛知県出身。…
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将棋界もビデオ判定? 物議を醸した藤井七段の“二手指し”
6月29日に藤井聡太七段(16)と増田康宏六段(20)が対戦した竜王戦の決勝トーナメント2回戦の対局で、意外なハプニングが起きて物議を醸した。 写真の画像は、インターネット中継で放送された終…