田丸昇九段「と金」つれづれ草
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藤井七段の快進撃 AI将棋ソフトの思考超えた驚愕の読み筋
高校生棋士の藤井聡太七段(15)は、今年も公式戦で快進撃を続けている。 順位戦でC級1組に昇級、朝日杯将棋オープン戦で優勝、竜王戦で連続昇級の実績によって、2月から5月にかけて四段から七段ま…
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新女流王位の渡部愛女流三段が感極まった過去の苦い記憶
里見香奈女流王位(26)に渡部愛女流二段(25)が挑戦した女流王位戦は、6月13日に行われた第4局に勝った渡部が、3勝1敗で里見を破った。 渡部は女流王位のタイトルを初めて獲得し、規定によっ…
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角落ちで私と互角に戦った作家・山口瞳の将棋の実力
作家の山口瞳は、将棋と棋士をこよなく愛した。一般誌の随筆や対談で、何かにつけて将棋の楽しさと棋士の魅力を熱く語った。将棋連盟の「宣伝部長」と自ら名乗ったものだ。実際に70年代半ばごろ、そうした好影響…
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山口瞳さんの国立市の自宅は大橋巨泉ら将棋好きが集った
1963(昭和38)年に「江分利満氏の優雅な生活」で直木賞を受賞した作家の山口瞳は、同年から「週刊新潮」で「男性自身」シリーズの随筆を長期連載し、滋味あふれる筆致は人気を博した。 その山口は…
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異端視された「英ちゃん流中飛車」の山口英夫八段が逝く
5月20日に山口英夫八段が76歳で死去した。 写真(昭和46年版「将棋年鑑」から)は、1970(昭和45)年に第1期新人王戦で優勝したときの山口(当時28)の対局姿。俳優の高倉健を彷彿とさせ…
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二歩の反則に思わず「あかんこ(阿寒湖)」のダジャレ
毎週日曜日の午前中にNHK・Eテレで放送されている「NHK杯テレビ将棋トーナメント」は、将棋ファンが見るだけでなく、一般の視聴者も意外に多くて根強い人気がある。 プロ棋士は短時間の対局でも、…
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NHKの将棋解説は「授業参観に行く父親のような心境」
5月27日に放送された「NHK杯テレビ将棋トーナメント」で、近藤誠也五段(21)と井出隼平四段(27)が対局。私こと田丸昇九段(68)は、その番組に解説者として出演した。 写真右は、対局室の…
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早く「藤井○段」と呼ばれない棋士になって欲しい
藤井聡太六段(15)は5月18日、竜王戦の対局(5組ランキング戦準決勝)で船江恒平六段(31)に勝ち、4組への昇級を決めた。この結果、竜王戦で連続2回昇級したことで、規定によって七段に昇段した。 …
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株主優待生活で有名 桐谷広人七段との若き日の思い出
桐谷広人七段(68)は何百社もの企業の株式を保有し、企業が株主に自社の商品などを贈る株主優待の制度を利用して日常生活をまかなっている。それは食品・日用品・洋服・薬品など多岐にわたり、現金をあまり使わ…
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将棋と囲碁 プロ棋士の収入はいくらなのか?
今年2月に羽生善治竜王(47)と井山裕太七冠(28)が国民栄誉賞を同時に受賞したことから、メディアの企画で将棋界と囲碁界がよく比較される。 4月下旬にフジテレビ系列で放送された「さまぁ~ずの…
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棋士にも「異色歌手ブーム」 内藤国雄九段がデビューした
作家の野坂昭如、力士の増位山、競馬騎手の増沢末夫(超人気馬のハイセイコーに騎乗)など、各界の著名人が歌う「異色歌手」のブームが40年ほど前に起きていた。そんな風潮から将棋の棋士にも声がかかった。 …
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静かな会場中が大爆笑 長嶋茂雄と米長邦雄の名スピーチ
1976(昭和51)年12月。読売巨人軍の監督だった長嶋茂雄(当時40)と、中原誠名人(同29)の記念対局が報知新聞社の企画で行われた。手合いは二枚落ち(上手が飛車・角を落とすハンディ戦)。 …
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球界随一の腕前 長嶋茂雄と中原誠名人の対局の行方は?
今回から始まる「と金つれづれ草」という表題の新シリーズでは、棋界評論のほかに、将棋に関するさまざまなエピソードを紹介していきます。 その第1回は、「ミスター」こと長嶋茂雄(読売巨人軍終身名誉…