2020年東京大会へ 実践五輪批判
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コロナが突き付けた五輪への課題 IOCに改めて問いたいオリンピック精神具現化の本気度
光陰矢の如し。2019年4月に始まったこのコラムも今回で100回を迎えた。「これでよかったのか、東京オリンピック2020」を最後の筆としよう。 【写真】この記事の関連写真を見る(20枚) …
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IOC委員になった太田雄貴への疑問 五輪の窮地になぜ声を上げなかったのか
気付いたら太田雄貴がIOC(国際オリンピック委員会)委員になっていた。さすが、戦術に長けたフェンサーである。 【写真】この記事の関連写真を見る(18枚) 2013年、ブエノスアイレスの…
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メダルの色と数を気にするメディアは置いてけぼり…選手たちはすでに別次元を歩み始めた
オリンピックが開催されてよかった――と思うのは、選手たちの笑顔を見る時だ。あるいは、涙を見る時だ。スポーツは結果がすべてである。そのゴールに向かって4年に1度の好機に命を懸けてきた日々が凝縮される。…
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事なかれ主義の組織委 現場からは悲鳴が聞こえている
ジョージアから参加した柔道銀メダリスト2人の資格認定証が剥奪された。東京タワー観光がその理由である。コロナ感染対策を万全にするためIOCと組織委はプレーブックを作成し、選手に厳しい行動規範を求めてい…
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公式サイトの国別メダル獲得一覧は五輪憲章違反 組織委は堂々と犯している
第32回オリンピック競技大会は7月23日に開会された。史上初の無観客で行われた開会式は静かなものだったが、世界から集まった選手たちの誇りと喜びに満ちた行進とこぼれる笑顔は、それだけで大会が開かれる意…
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責任を取るリーダー不在の無観客決定…それは無限の無責任体制といえる
7月8日に開催された政府、都、組織委、国際オリンピック委員会、国際パラリンピック委員会の5者会談で東京都の全会場を無観客にすることを決めた。埼玉、千葉、神奈川に加え、北海道も福島も無観客の決心をした…
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92年バルセロナ五輪でのミッションインポッシブル
1992年バルセロナ五輪は私にとって日本代表選手団本部員3回目となる大会であった。私の仕事は渉外全般で、選手団に関わるあらゆる交渉である。資格認定、宿泊環境など少しでも日本選手団に有利な結果を得るこ…
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昭和天皇が57年前に東京大会で示された五輪の神髄を突く見識
西村宮内庁長官が話題だ。先の定例記者会見で「五輪を巡る情勢として、天皇陛下は現下の新型コロナウイルスの感染状況を大変ご心配されている。国民の間に不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁をお務めになる五輪…
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元IOC幹部が監修した風刺画集が示す刺激的な東京五輪のウラ
最近とても気になることがある。東京オリンピックについてのテレビ放送の向き合い方だ。私も多くの番組に出演し意見を求められ、コロナ禍でも開催できる五輪のあり方を問うてきたが、番組の主流は感染拡大に伴う中…
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五輪貴族には貴族ゆえの義務がある 本物かどうか見極める
現在、メディアに躍る五輪貴族といわれる用語が、どこから生まれたのか定かではない。参加選手を含むオリンピックファミリーを五輪家族と訳し、その中から一部の特権階級を五輪貴族に転換させた時、オリンピックフ…
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オリンピックファミリーとは?テロ規定で拒否なんて暴論も
橋下徹元大阪府知事があるテレビ番組で「オリンピック貴族と言われている委員とかオリンピックファミリー、入国を認めなきゃいいんですよ。出入国管理法の5条の14号のテロ規定使ってね」と語るのを聞いて閉口し…
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橋本組織委会長は就任時の“公約”を「見える化」する必要が
読売新聞が行った直近の東京都民への世論調査では、東京五輪・パラリンピックについて「観客数を制限して開催する」(25%)、「観客を入れずに開催する」(24%)を合わせると、開催支持49%となり、「中止…
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JOC山下会長は五輪が日本にとっていかに必要かを示すべき
今から41年前、1980年5月24日は日本スポーツ界にとって「一番長い日」だった。その年の7月から開催されるモスクワ五輪への不参加を日本オリンピック委員会(JOC)が決めた日である。 ソ連の…
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東京五輪は中止か開催か…結論だけを争う不毛論議の異常
東京五輪は中止か延期か開催か? と昨年2月にCOVID-19パンデミックが始まった頃から、日本は議論を続けてきた。政権は「安心安全な大会を開催する」と言い続け、それが信じられないと五輪スポンサーでも…
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米ワシントン・ポスト紙の強烈な「東京五輪中止論」の背景
政府が緊急事態宣言を5月末まで延長し、収まらない感染拡大に東京五輪中止を求める動きが出没している。 前回の都知事選に出馬した弁護士の宇都宮健児氏はオンラインの署名サイト上で大会中止を求める活…
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意気込みどこへ?丸川五輪担当相は本来の使命を忘れている
丸川珠代五輪担当大臣は4月27日の会見で、組織委が大会期間中500人の看護師の派遣を要請したことについての質問に答える形で、「大会期間中の医療提供体制の確認を求めていたにもかかわらず、東京都から政府…
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東京五輪開催には分断されつつある世界に融和をもたらす使命が
4月6日、北朝鮮体育省のウェブサイト「朝鮮体育」は同国オリンピック委員会が総会において東京五輪不参加を決めたと明らかにした。「新型コロナウイルスによる世界的な保健危機から選手を守る」としている。20…
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池江選手が日本政府に示した「本当の意味」が見えているか
「心ここにあらざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず……」 小学5年生の時、担任の先生が教えてくれた。大人になって出典が儒学の大学中庸あるいは礼記と知るが、かつての先生たちの深い教養に基づい…
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米国が問題視 22年北京五輪ボイコットでは何も解決しない
6日、米国務省のプライス報道官が記者会見で、中国による人権侵害に懸念を示し、来年開催の北京冬季五輪についてボイコットの是非を同盟国や友好国と議論したいとした。中国政府の新疆ウイグル自治区での人権侵害…
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騒がしい大音量の聖火リレーは五輪肥大化の象徴だ
3月25日、東京オリンピックの聖火リレーがスタートした。その日の終盤の走りをテレビ朝日の番組で解説する機会があった。同社のカメラが空から捉えた映像は淡々と一人走る聖火ランナーの姿。MCから「いつもの…