体操界の“女帝”塚原千恵子は「ミザリー」の主人公とダブる
映画パーソナリティー&映画心理カウンセラーのコトブキツカサが“今、旬な”人々に映画を処方して、より良い日々を送っていただこうという勝手なコラム。
レスリングにボクシング、ウエートリフティングといまだ続くスポーツ界のパワハラ問題。暴力団との関わりがNGだと気づいていなかった“男・山根”を含め、面白キャラの宝庫でもあります。
中でも私が気になるのは日本体操協会の女帝・塚原千恵子強化本部長です。弱冠19歳の宮川紗江選手のパワハラ告発に対し「全部ウソ」「黙ってないわ」と言い放つ姿はまさにホラーでしょう。
そんな強化本部長に処方したい映画は「ミザリー」(原作スティーブン・キング、監督ロブ・ライナー)です。交通事故で身動きが取れなくなってしまった小説家・ポールを助けた中年女性の物語。ポールの熱狂的ファンだった中年女・アニーが偶然彼を救い、最初は献身的に彼をサポートするのですが、いつしか己の欲があふれ出し、ついにはポールを支配。彼の作品を愛するが故、最新小説「ミザリー」の結末が納得できないと、原稿を燃やすことを強要するというパワハラに出ます。