青汁CMの“悪役商会”八名信夫さんは自主製作映画で復興支援
「まずい……もう一杯!」。誰もが一度は見たことがあるキューサイの青汁のテレビCM。顔をしかめながらお代わりを求める八名信夫さん(83)の名セリフだ。それまで悪役のイメージが強かった八名さんがバラエティーにも出演するきっかけになった。そんな八名さん、今どうしているのか?
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「2016年と去年、映画を2本、自主製作し公開したんだ。『おやじの釜めしと編みかけのセーター』『駄菓子屋小春』って作品で、僕は企画・主演・監督・脚本・編集まで担当したよ。だから、テレビにはあまり出てないけど、今だって現役も現役。隠居なんてしてられないよ」
八名さんに近況を尋ねると、こう言って目を細めた。
「費用は2本で合計6000万円ちょい。スポンサーなし、映画会社に頼らずだから、ぜーんぶ自腹。貯金を崩して払った。俳優生活60年。これ以上お金を残してもしょうがないから、支えてくれた人たちへ、映画で恩返ししようと思ってるんだ」
きっかけは、東日本大震災の被災地ボランティア。自ら1983年に立ち上げた悪役俳優グループ「悪役商会」メンバーの故郷、宮城県気仙沼市や、講演会で以前、訪れたことがある福島県南相馬市で芝居をメインとした慰問を行ってきた。