永田町の裏を読む
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節目の年の訪米が簡単には実現しない深層
戦後70年の節目となるこの年、安倍晋三首相は、5月連休明けから集団的自衛権解禁のための法整備を一気に進めると同時に、それを前提とした日米防衛協力ガイドラインの改定も行って、「海外で武力行使をできる国…
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ワシントン・パレードが米政府に「辺野古断念」を決断させる
沖縄の翁長雄志県知事の誕生とそれに続く総選挙での同県全4区での「辺野古ノー!」統一候補の全勝という目覚ましい結果をもたらした下支えというか張本人は、今年7月に各界代表を幅広く集めて結成された「島ぐる…
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誰が新代表になっても民主党の再建は容易ではない
史上最低の投票率ということは、史上最高の政治不信と同義であり、自公合わせて3分の2議席を超える安倍政権の圧勝とは、実はこの政治不信の深さの裏返しでしかない。こうした事態を招いた元凶は、もちろん、あら…
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選挙戦できれいさっぱり消去された原発の是非
今回の選挙戦で、きれいさっぱりと消去されている争点の一つが原発問題である。前回総選挙で自民党は「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立」を公約にし、「自民党政権になっても脱原発の方向は変わら…
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橋下不出馬のウラに安倍首相との“密約”か
維新の党の共同代表である橋下徹大阪市長と同党幹事長の松井一郎大阪府知事が、今回の衆院選に「出るぞ、出るぞ」と思わせぶりをしておきながら、結局、出馬を見送っただけでなく、大阪と兵庫の公明党前職のいる6…
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沖縄の野党共闘に学ぶ「自分なりの争点」
今度の総選挙ほど予測が難しい選挙は今までに例がない。25日付の毎日新聞夕刊の専門家5人による党派別議席予測でも、自民党の議席数について、大御所の白鳥令東海大名誉教授が60議席以上減らして231、政治…
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沖縄県知事選を動かした「自己決定権」の大切さ
「辺野古ノー!」を掲げて沖縄県知事選に圧勝した翁長雄志新知事は、当選の喜びを語る中で何度も「自己決定権」という言葉を強調した。自己決定権とは「自らの生命や生活に関して、権力や社会の圧力を受けることなく…
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中国だけでなく米露韓からも相手にされない安倍外交
日本の大新聞の見出しだけ見ていると、安倍晋三首相がAPEC北京サミットを舞台に精力的な外交を繰り広げているかに映るが、実態は違う。 安倍が4カ月もかけて準備を進めてきた日中首脳会談は、確かに…
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政権を直撃するオール沖縄の「辺野古ノー」の声
安倍政権の行方に大きな影響を与える沖縄県知事選は、11月16日の投票日に向けて、すでに中盤を迎えている。予想にたがわず、社民、共産、社会大衆、それに自民一部が保革の壁を超えて支持する翁長雄志・前那覇…
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次々と発覚する閣僚不祥事のネタ元は検察・警察という噂も
9月4日付の本欄で安倍改造人事に触れ、すべてがダラダラとして「こんなんで大丈夫なのか」という声が自民党内からも上がっていると書いたが、そのとおりになってきた。 小渕・松島を思い切りよく同日辞…
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閣僚辞任より深刻な「保守反動4人女」の言動
旧知の自民党議員に「小渕・松島両大臣の辞任で“女性活躍内閣”も台無しだね」と水を向けると、「強気一本できた安倍総理も、ツキが離れ始めたなあ。後になれば、これが潮の変わり目だったということになるんだろ…
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消費税増税の原点を思い出して本質的な議論を
内閣府が7日に8月の景気動向指数を発表した際、一致指数が前月比1.4ポイント低下したことを主な理由に、景気の基調判断をこれまでの「足踏み」から「下方への局面変化」に修正した。 また、同じ日に…
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「官製談合」疑惑に警察介入で東京五輪に暗雲
新国立競技場の建設をめぐって「官製談合」疑惑が浮上し、このままでは19年ラグビーW杯はもちろん、20年東京五輪にさえ間に合わない可能性が出てきた。 新競技場の建設に取り掛かるには、まず現競技…
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噴火にまつわる政府のウソを信じてはいけない
菅義偉官房長官は29日午前の記者会見で、御嶽山の噴火が鹿児島県の川内原発の再稼働に影響を与えないのかと問われて、「ないと思う」「今回は水蒸気(爆発)で、その予測がきわめて難しいことは従前から言われて…
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沖縄が独立すれば日中関係も好転する
スコットランドの独立を問う住民投票は、多くの日本人にとっては遠くの出来事でしかなかったが、沖縄県民にとってはそうではない。 グラスゴーの西40キロのファスレーン海軍基地は、英国唯一の核戦力で…
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迷走続きで「民主党最後の幹事長」になるのか
誰が幹事長になろうと民主党再建は至難の業で、ここでその役目を引き受けることになった枝野幸男元官房長官には「お気の毒に」とでも声を掛けるしかない。それでも、海江田万里代表や大畠章宏前幹事長に比べれば、…
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安倍政権が着手する“3大迷惑”プロジェクト
原発再稼働、辺野古基地建設、そしてリニア新幹線着工は似たもの同士の3兄弟で、いずれも、国民の多くが「今どきそんなものが必要なのか」と疑念を抱き、周辺住民は「本当に大丈夫なのか」と不安に怯え反対の声を…
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自信喪失が顕著になった内閣改造・党人事
秋の政局の幕開けを告げる内閣改造・党人事だというのに、石破茂幹事長の去就問題をはじめとしてすべてがダラダラとして締まりがない。自民党中堅議員に感想を求めると「むしろ安倍晋三首相の気力の衰えが浮き彫り…
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拉致再調査が官邸の思惑通りに動かない理由
じりじりと下がる内閣支持率を一気に挽回する決め手として、安倍晋三首相が仕組んだ日朝間の「拉致再調査」だが、北朝鮮の特別調査委員会による最初の報告が届くはずの9月中旬を前にして、官邸周辺にはやや悲観的…
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菅官房長官の手練手管が裏目に出て政権は窮地に陥る
沖縄防衛局は14日、辺野古基地建設の埋め立てに必要な海底ボーリング調査の準備作業に着手した。 前回、2004年にボーリング調査を始めようとした時には、反対派の海上デモに阻まれて中止せざるを得…