陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末
ポスティングシステムによるメジャー挑戦を要望し、母親にも背中を押されて球団側と泥沼交渉を繰り広げていたロッテ佐々木朗希(22)。
本人はその気マンマンだったが、球団OBからは「25歳まではマイナー契約しか結べないから、ロッテが手にする譲渡金はたったの5000万円前後。球団側はただでさえ容認しがたいが、カネの問題以上に、『こういうやり方でプラスになることはひとつもない』と、本気で佐々木を心配している」という声も聞こえていた。【前編】から続く。
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評論家の橋本清氏もこう言う。
橋本氏は188センチの長身から投げおろす快速球とフォークを武器に巨人のセットアッパーとして2年連続52試合登板を記録するなど活躍。しかし、その反動もあって、右ヒジの靱帯を再建するトミー・ジョン手術を受けた経験を持つ。
「佐々木が投手としてはドジャースの大谷翔平を凌駕する素質の持ち主であることは疑いようがありません。しかし、192センチ、92キロの身体は現時点ではまだ、プロのそれにはなっていない。高卒入団4年目を迎えた昨季も7月に左脇腹の肉離れで2カ月近く離脱しています。筋力などのデータを持っているロッテが、今なお佐々木は育成段階と慎重な姿勢を崩していないのは間違っていないでしょう。そもそも、佐々木は直球の平均球速が160キロに届こうかという剛球投手。当然、他の投手と比べて肩、ヒジへの負担が大きく、フォークを多投する投球スタイルにも常に故障のリスクがつきまとう。メジャーは日本以上にハードでタイトな日程で、先発投手は最低でも中5日のローテーションで回らなければいけない。硬いマウンド、滑りやすく大きいボールの問題もあり、日本で十分に経験を積んだ先輩日本人メジャー投手のほとんどがヒジにメスを入れている。今の佐々木がメジャーに行っても壊れるリスクが増すだけではないか。日本であと数年、体力も経験もしっかり準備をしてから挑戦した方が本人にとっても絶対にプラスです」