プロ野球人物研究 対岸のヤジ
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真中監督の憤慨は当然だが “名指し批判”はフェアじゃない
去る6月19日のヤクルト対西武戦で一塁塁審の山口義治審判の判定に対し、ヤクルト・真中満監督が2度にわたって抗議する場面があった。映像ではどちらも誤審に見えるため、真中監督の怒りも当然だ。なお、この山…
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ピート・ローズ 彼は正しいが嫌われている
イチローの日米通算安打数がピート・ローズのMLB最多安打記録を抜いたことについて、ローズ自身が不快感を示している。彼は日米通算記録がMLB記録と同列に扱われ、あたかも自分の記録が更新されたかのように…
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かつては“神の子”…ヤンキース田中将大はMLBで矮小化
ヤンキース・田中将大の投球スタイルが大きく変わった。現在の彼は変化球と制球力を武器に打者を打たせて取る、いわば技巧派投手である。楽天時代の先輩でマリナーズの岩隈久志みたいだ。 また、相手を完…
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中4日志願を男気と称える浅はかさ
阪神のメッセンジャーは中4日の短い間隔で先発する、いわばMLB流を好んでいるという。今の日本球界では中6日が主流であるため、彼が中4日で投げると阪神贔屓の在阪マスコミは称賛することが多い。「チームの…
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説得力を失ってしまった清原事件の重要証言者
本稿の掲載日には清原和博の覚醒剤事件の判決公判が予定されているため、また彼の名前がメディアを賑わせていることだろう。かつてオリックスや巨人などで活躍した野村貴仁氏である。 ご存じの通り、野村…
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藤川球児 先発と控えはどっちが上か
阪神の藤川が先発からリリーフに再転向した。ここまで先発としては満足な結果が残せていなかったが、リリーフに回った途端、かつての火の玉ストレートが蘇ったようだ。「球速」は全盛期より落ちたものの、ホップす…
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田辺徳雄 故・仰木監督との共通項
西武・田辺徳雄監督といえば、現役時代は西武黄金時代の正遊撃手だった。時は80年代中期から90年代にかけて。あのころの西武は走攻守いずれもレベルが高く、豪快さと堅実さのバランスが取れた、完璧なチームだ…
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広島・新井貴浩はSNS時代の新スター
広島・新井貴浩がついに2000安打を達成した。大卒ドラフト6位という、コネ入団と思われても仕方ないような立場から、よくぞここまでの選手になったものだ。 インターネットをのぞくと、多くのファン…
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阪神・大和 “九刀流”をレギュラーにするのはもったいない
阪神に大和という、おもしろい選手がいる。決して花形のスター選手ではないものの、熱心なプロ野球ファンの間では超ド級の守備力で知られた存在だ。2014年には外野手としてゴールデングラブ賞に輝いている。 …
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野村克也 TVで披露する昔話は繰り返しの限度を超えている
最近、野村克也のテレビ出演が増えてきた。以前は体調を崩していたという話もあり、メディア露出が減った時期もあったが、今は元気そうだ。 先日も某バラエティー番組に出演する野村の姿を見かけた。80…
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阪神金本監督 「超変革」は鳥谷だけが蚊帳の外という現実
金本知憲監督率いる阪神の雰囲気がいい。超変革のスローガン通り、若手選手はもちろん、主力選手の多くにも明らかな変化が起こっている。 これまでの阪神の主力選手といえば、肥満化した体でキャンプイン…
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高橋由伸監督 「野球で信頼回復」では問題解決にもならず
モヤモヤした気持ちを抱えながらプロ野球の開幕を迎えた。野球賭博問題に関して、開幕前にNPBならびに12球団が謝罪声明を発表したものの、それで一定の区切りがついたようには思えない。野球賭博への関与が発…
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渡邉恒雄 なぜ言葉を発さず静かに巨人を去ったのか
野球賭博報道の焦点が徐々にずれてきた。最近は巨人を含む複数球団による、試合前の「声出し」に絡んだ金銭授受が大きく報じられている。 もちろん、それも厳密には賭博と解釈できるため、軽微とはいえモ…
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ダルビッシュ有 ヤンチャな兄ちゃんが清原を語る危うさ
少し前の話になって恐縮だが、ダルビッシュ有が清原和博の覚醒剤事件についてスポーツ紙から意見を求められ、「米国ではそういう選手でも、もう一度チャンスをもらえている」「日本もセカンドチャンスを与える社会…
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西武 森友哉 その先に清原和博がいないことを切に願う
西武の森友哉は好きな選手の一人だ。 なんといっても、あの純和風の豆タンク体形から繰り出される豪快なスイングがいい。かつての門田博光(南海ほか)みたいだ。 少年時代の私は門田のプレーは…
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疑惑を知りつつ…清原和博を美化して醜態晒したテレビ局
【山田隆道コラム「プロ野球人物研究 対岸のヤジ」】 清原和博(48)の逮捕については驚いたが、ショックではなかった。そもそも彼は数年前から薬物疑惑が報じられており、知人のマスコミ関係者の多くも…
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元阪神・藪が殿堂入り候補? そこはないと思う、そこは
先日、今年の野球殿堂入りが発表され、プレーヤー部門で工藤公康と斎藤雅樹が選出された。2人とも文句なしの名投手だっただけに順当な結果だろう。また、当選を逃した候補者の中にも、伊東勤、立浪和義、高津臣吾…
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イチロー 「終身雇用」なんてありえるの?
早いもので、あのイチローも42歳である。昨季は出場153試合で打率.229と過去最低の成績に終わり、さすがの天才打者も衰えを感じさせた。現実は厳しい。 ご存じの通り、MLBの契約は日本球界に…
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ランディ・バース 史上最強の来日助っ人
プロ野球専門誌の週刊ベースボールでは、過去に何度も「史上最強の外国人選手は誰か?」というファンや球界関係者を対象としたアンケート調査を行っている。その結果、ここ20年以上もずっと不動の1位を維持して…
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「おまえが言うな」の声を一蹴する長嶋一茂の精神構造
以前の私は、長嶋一茂(49)によるプロ野球解説に冷ややかな視線を送っていた。野球の実績と理論は別だと頭でわかっていても、「(元二流選手の)おまえが言うな」という月並みなツッコミがなかなか抑えられなか…