生活と健康 数字は語る
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肥満の定義はBMI=25以上 では日本人は太り気味か?
日々の外来診療の中で、痩せを気にする人に比べ、太りすぎを気にする人のほうが圧倒的に多いのですが、そんなに太っては見えない人も案外もっと痩せたいと思っているようです。 これまで取り上げてきた成…
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糖尿病の夫を見送った妻の多くが後悔すること
高齢者の糖尿病治療の負の側面を象徴するような出来事が、患者さんが亡くなったときにしばしばあらわになります。糖尿病の夫を自宅でみとった妻が、何カ月かぶりに外来に来られて、次のように語る場面です。 …
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糖尿病は増えていないという事実こそ強調したい
若い世代での糖尿病の増加の証拠はなく、70歳を越えた高齢者、特に男性の糖尿病患者の増加は明らかというのが国民栄養調査の結果です。 「70歳未満での糖尿病が増えてはいない」というのはとてもいい結…
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65歳以上で糖尿病になった人は治療しないほうがいい?
糖尿病を否定できない人たちが将来、全員糖尿病になるわけではありません。糖尿病になったとしても、合併症を起こす人はその一部にすぎません。高齢になると、糖尿病の合併症を起こす前に寿命が来てしまう場合も多…
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糖尿病が否定できない人の行く末
糖尿病を否定できない人や糖尿病の増加について、もう少し詳細に検討してみましょう。この先のデータは国民栄養調査では手に入らないため、基の研究論文を私が間接的に紹介することになります。これまでの記事のよ…
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高齢糖尿病患者は“薬漬け”に気をつけたい
高齢になって初めて糖尿病と言われた患者さんが増えている状況を紹介していますが、実際にどう対処すればいいのか、一緒に考えてみましょう。 高齢者の健診でHbA1cが6.5%以上だと糖尿病の診断が…
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70歳過ぎの軽症糖尿病にクスリは必要ないのか?
国民栄養調査は、高齢になって初めて糖尿病と診断されたり疑われたりする人が増加している現状を明らかにしました。 しかし、高齢になって初めて軽い糖尿病といわれたところで、合併症が出てくるのは10…
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70歳の4割近くが疑われる状態 高齢者の糖尿病増加の陰に
糖尿病はそれほど増えていないというのが、国民栄養調査から導かれる大ざっぱな結果です。しかし、70歳以上の高齢者に限ると平成9年から28年にかけて、「糖尿病が強く疑われる者」は、男性では11.3%から…
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若い患者は減っている 糖尿病を性別・年齢別で見てみる
今回は性別・年齢別で糖尿病がどうなっているのか見てみましょう。 男女別に見ると、「糖尿病が強く疑われる者」は男性16.3%、女性9.3%、「糖尿病を否定できない者」は男性12.2%、女性12.…
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糖尿病は増えていない 増えたのは「強く疑われる者」
「糖尿病が強く疑われる者」と「糖尿病を否定できない者」の合計は減少傾向であるものの、前者は増加傾向であり、糖尿病は増えている可能性がある――。これが前回紹介したデータです。 そこで「糖尿病が強…
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糖尿病は減少傾向だが減っているのは「否定できない人数」
平成28年の「国民健康・栄養調査」では、糖尿病の調査に重点が置かれ、通常よりも詳細な調査が行われています。 まず糖尿病の人がどれほどいるかです。糖尿病で治療中またはHbA1c6.5%以上を「…
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「国民栄養調査」は日本人の状況を最もよく表している
今回からは新しい連載ですが、これまでと同様、医療に関する数字を紹介していきます。タイトルが変わっただけではという疑いもありますが、今回のシリーズでは、できるだけ誰しもが容易にアクセスできる無料で公開…