誰でもできる力いらずの介助術
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ベッド編(4)背中にクッションを入れて姿勢を安定させる
寝たきり状態の人の介護では、褥瘡(じょくそう=床ずれ)を防ぐため、定期的に寝返りをさせる介助が必要になる。ただ、寝返りを完了させて相手から手を離した途端、姿勢を保てずに元に戻ってしまうケースは少なく…
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ベッド編(3)捻転の動きを利用すれば簡単に寝返りさせられる
長期間、ベッド上での安静が必要な人で気を付けたいのが「褥瘡=床ずれ」だ。 寝たきりなど長時間同じ姿勢で横になっていると体の一部に圧力がかかり続け、その部分の皮膚に十分な血液が行き渡らず傷にな…
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ベッド編(2)接地面積を小さくすればわずかな力で起こせる
「人間の胴体は平べったい形をしているので、あおむけに寝ているとベッドに接地する面積が広く摩擦が生じて身体介助をしづらくなります。スムーズに起き上がらせるためには、体をコンパクトな状態にして摩擦を減らす…
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ベッド編(1)動作の支点を膝にすれば腰に負担がかからない
力任せの介護で腰を痛める人は少なくない。ベッドに横になっている相手を介護する際、介助者は前かがみの姿勢になるが、何度も繰り返していると椎間板や脊柱起立筋、大臀筋などさまざまな筋肉に負担がかかり、痛み…
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麻痺がある側に立ちサポートする「体位保持」で転倒を防ぐ
介護で注意したいのが「転倒事故」だ。2021年までの6年間に消費者庁に寄せられた事故情報のうち、最も多い発生場所は自宅とされている。 「転倒が起こりやすいのは、体勢が最も不安定になる立ち上がり…
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車イスからの移乗介助はフットレストの外側に足を踏み出す
「医療や介護の現場で、看護師またはヘルパーがケガをしやすいのが車イスからの移乗介助です」 そう話すのは、埼玉医科大学医学部客員教授の根津良幸氏。車イスから立ち上がらせようとした際に、足置き場と…
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腰に触れて「崩し」を利用すれば体格差があっても起こせる
介護者を悩ませる腰痛の原因は、力まかせの“パワー介護”だ。椅子から立ち上がらせようと、相手を抱きかかえて持ち上げている人は少なくない。埼玉医科大学客員教授の根津良幸氏はこう言う。 「私たちは日…
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握力がなくても身長2メートルの男性を起こすことができる
力任せの“パワー介護”で腰を痛める人は少なくない。実際、厚労省の調査によると腰痛は医療や介護を含む「保健衛生業」でとりわけ生じやすいことが分かっている。 「今から約25年前、38歳の頃に脳梗塞…