著者のコラム一覧
根津良幸埼玉医科大学客員教授

株式会社One tо One福祉教育学院代表取締役、埼玉医科大学客員教授。近著に「写真と動画でわかる!埼玉医大式力がいらない介助技術大全」(講談社)。YouTubeチャンネル「根津式介護技術」

握力がなくても身長2メートルの男性を起こすことができる

公開日: 更新日:

 力任せの“パワー介護”で腰を痛める人は少なくない。実際、厚労省の調査によると腰痛は医療や介護を含む「保健衛生業」でとりわけ生じやすいことが分かっている。

「今から約25年前、38歳の頃に脳梗塞を発症し、左半身に麻痺の後遺症が残りました。一昨年にはステージ4の末期がんが発覚して右大胸筋を摘出したため、両手とも握力がほとんどありません。それくらい力が弱くても、ポイントさえ理解すればどんな相手に対しても身体介助は可能です」

 そう話すのは、力がいらず腰に負担のかからない介助法を考案した埼玉医科大学客員教授の根津良幸氏だ。

 多くの介助者が行っている「掴む」「抱く」「持ち上げる」といった力任せの身体介助法では、介助者の腰に負担がかかるのはもちろん、介助を受ける側にも負担がかかる。とりわけ高齢者は皮膚が薄く、少しの力が加わるだけで内出血を起こしたり、骨粗しょう症があれば骨折するリスクも高い。それらの問題を解決するのが根津式介護技術だ。少林寺拳法の理法である「人を倒すことができれば人を起こすことができる」から発想を得たという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…