藤岡弘、危機に備えるサバイバル術「“自分の身は自分で守る”という強い意識を持っている人が最後は生き残る」

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 年明けの能登半島地震に始まり、8月8日には宮崎県沖を震源とする最大震度6弱の地震が発生。政府が「南海トラフ地震臨時情報」(巨大地震注意)を発表するに至った。いつ災害に見舞われてもおかしくない状況下、国内外の紛争地帯や被災地域で支援活動を続けてきた経験から、実践的なサバイバル術を提唱する俳優の藤岡弘、に「我が身を守る防災の心得」について聞いた──。

 ──藤岡さんは、あらゆる自然災害、事故や紛争から身を守るため「危機センサー」を発動させよと話されていますね。

「そうですね。東日本大震災の朝も、僕は異変に気付いたんですよ。朝、いつも庭の木に遊びに来ていた鳥がなぜか一羽もいない。いつも家の前の通りを歩いている野良猫もやって来ない。野生の動物たちが息を潜めている感じで、これは何かおかしいぞと思っていたんです。そしたらその日の午後、あの地震が起こりました」

 ──「危機センサー」を敏感にするにはどうしたらいいですか。

「五感をフル活動させて、周りの状況をよく把握することですね。音、匂い、温度、湿度、風……いつもと違うところはないか。災害発生時にはラジオやテレビ、インターネットで情報収集すると同時に、自らの感覚を大切にしてほしい。防災への備えといっても、ビルに囲まれた都心部と山間部、海や川の近く、そして時間や季節、そして一人一人の置かれた状況によって対策は違ってくるはずです。まずは周囲をよく観察して、“想定外”をなくし、あらゆるリスクの可能性を“想定内”のものとしてほしい」

 ──備えておくべき防災グッズはありますか。

「一般的な防災用品などはたくさんあると思います。絞ってお話しするのは本当に難しいのですが、やはり人間は水ですね。食物はなくとも数日間は生き延びることができますが、水がないと命をつなぐことはできない。支援物資が届くのが遅れることもあります。カバンの中には常にペットボトルの飲料を持ち歩いておきましょう。それと先の戦争中に中国戦線で戦火を生き延びた残留兵の方に聞いたのですが、非常食として黒砂糖はいいです。殺菌効果もあり、水と黒砂糖だけで生き延びた、と。ラムネなどのブドウ糖や梅干しもいい。日本茶にも殺菌効果があります。僕は『藤岡弘、探検隊』の時も常用していましたが、衛生状態が悪い地域では、ホテルの冷蔵庫の飲み物は絶対飲みませんでした」

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