災害
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福島県双葉町の「光と影」(下)東日本大震災から14年…病院も学校も介護施設もない
東日本大震災から11日で14年が経過した。前回の当欄(3月8日号)では、原発事故が起きた福島県の中で徐々に居住者が増えている双葉町の現状を紹介。町の未来に光が見えつつあることが分かったが、課題もある。今回は「影」の側面に焦点を当てる...
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過酷な避難所生活を救うのは「たき火と笑顔」 阪神・淡路大震災での思い出
日本観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した東日本大震災から14年。いつどこで大地震が起きるのか不安は尽きないが、重要なのは備えだ。ボランティア活動に従事してきたタレント・清水国明がその極意を伝授。前回の当欄で「発災数時間後」の...
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避難所に入る時には真っ先に「大便」をすべき!まずは「出す」ことに集中して
東日本大震災から11日で丸14年が経過。今後、いつ来るか分からない大地震にどう備えるべきなのか。数多くの被災地でボランティア活動をしてきたタレントの清水国明に、前回の当欄で「発災直後」の対策をレクチャーしてもらった。今回は「発災数時...
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東日本大震災から14年…「避難場所」と「避難所」の違いとは? 防災士の草野かおる氏が解説
東日本大震災から早くも14年が経った。多くの地域が揺れ、津波に襲われた地域もあった。震源から離れた地域でも揺れを観測したため、避難を考えた人も少なくなかっただろう。実際に震災が起こった際、身の安全を守るために、適切な避難方法を知って選...
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なぜ「ナマズといえば地震」なのかを鯰絵で知る(ナマズの民族研究家・細田博子氏)
ナマズは地震をイメージさせる生物ですが、平らな頭に長い口ひげ、つぶらな瞳にやや受け口、よく見ると親しみやすい特徴を持っています。地震に見るような「破壊力」はとても感じられません。 そもそもナマズと地震を結びつけたのは、天正地...
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東日本大震災から14年…居住者が180人に増加した福島県双葉町の「光と影」(上)
東日本大震災から11日で14年──。原発事故が起きた福島県ではいまだに多くの人が県内外で避難生活を送っている。当初、全町避難を余儀なくされた双葉町では、最初に避難指示が解除されてから、今月4日で丸5年となった。居住者は徐々に増えてい...
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福島・高湯温泉ホテル支配人ら3人死亡…源泉管理作業は「二呼吸で意識を失う、命がけ」当事者が語る危険度
まさしく命がけだ。福島県福島市の山あいにある「高湯温泉花月ハイランドホテル」の支配人と従業員計3人が17日、源泉管理作業のため同市の山間部に入り、遭難。18日午前、全員の死亡が確認された。現場付近は毒性の強い硫化水素ガスの濃度が高く...
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帯広の混乱は「対岸のドカ雪」じゃない! 「条件が合えば東京でも」と気象予報士が強く警鐘
記録的な集中豪雪だ。3日夜から4日朝にかけて、北海道東部の帯広市や釧路市などを中心に、猛烈な雪が降った。帯広市では、4日午前9時までの12時間に120センチの降雪量を記録。12時間降雪量としては統計開始以降、全国最多の数字だ。 ...
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能登半島の「人口減少」が止まらない…地震と豪雨の被害で奥能登地域の1割以上が故郷に別れ
能登半島の人口減少が止まらない。3日、石川県が発表した人口推計では、地震と豪雨で大きな被害が出た奥能登地域(輪島市、珠洲市、穴水町、能登町)の人口は5万535人で1割近く減少した。 もっとも推計には住民票を移さない移動は含ん...
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巨大地震でも安心な場所…日本はどこにある? 南海トラフ発生確率「今後30年以内80%程度」に引き上げ
1995年1月17日の阪神・淡路大震災から30年。それに先立ち、政府の地震調査委員会は15日、「南海トラフ巨大地震」の今後30年以内の発生確率をこれまでの「70~80%」から「80%程度」に引き上げた。巨大地震への不安が高まるが、日...
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世界中の専門家が警鐘…2025年の「大胆予想」と「重大リスク」から先行きを占う
ほぼ1週間後に米国でトランプ新大統領が誕生する。米国の分断は加速し、世界の混迷度が深まるか。それとも、ウクライナ戦争の停戦実現によって落ち着きを取り戻すのか──。これまでに発表された2025年の「大胆予想」や「重大リスク」から先行き...
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日向灘で「3日に1回」地震頻発は南海トラフの前兆か? 専門家に聞く…13日夜は震度5弱の揺れ
13日夜に宮崎県で震度5弱を観測した日向灘の地震について、気象庁は同日中に南海トラフ地震臨時情報の「調査終了」を発表。懸念されていた南海トラフ地震の発生可能性に関し、〈平常時と比べて相対的に高まったと考えられる現象ではない〉と結論付...
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奥尻島、阪神淡路、東日本と3度の大震災を経験…元オリックス投手・佐藤義則さんが振り返る
「地震のことを聞かれるのが嫌だった」 そう話すのはプロ野球の阪急、オリックスの投手として通算165勝を挙げた佐藤義則氏。3度の地震に被災した経験を持つからだ。1度目は北海道の奥尻島地震(1993年7月12日22時17分発生、最...
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地震予兆の新常識!ネコは「2、3日前にジャンプ」イヌ・カメ・ウマでも異常行動…研究者に聞いた
地震前の動物たちの異常行動を記録した資料は数多く残っている。果たして、彼らは地震の前兆を感じ取っているのか? 「一般社団法人 地震予兆研究センター」の主任研究員を務める山内寛之氏を直撃した! 「1923年関東大震災では、街から...
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女性に必要なオーダーメード防災とは…避難のジェンダーギャップに備える
大災害から身を守るために、「非常用持ち出し袋」の準備と、一刻も早い避難が重要なことは男も女も関係ない。しかし、避難生活には「ジェンダーギャップ」があるのもまた事実。「防災女子力」を強めるための“備え”とは? ■避難所でエコノミ...
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最強寒波襲来で露呈する能登半島地震「被災地の脆弱性」…懸念される集落孤立と家屋倒壊
「あの日」から1年経ってもなお、被災地はリスクにさらされ続けている。 気象庁によると、日本付近は冬型の気圧配置が強まり、8日から10日にかけて今季最強の寒波が列島を襲う見込みだ。今週後半には東京都心の最低気温は0度まで下がる予...
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石破政権唯一の目玉、防災省は次の震災に間に合うか
有言不実行の変節首相が自民党総裁選時に掲げた政策のうち、具体的な動きがあるのは「防災庁」ぐらいだろう。 衆院選直後の24年11月1日に「設置準備室」が発足し、石破と赤沢担当相が看板掛けを行った。12月20日には「防災立国推進...
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“震災のプロ”日本防災士会が教える「災害に強い家」とは…地震によるケガの30~50%が家の中で起きる
新耐震基準に適合した1981年6月以降の家屋であれば震度6強から7程度でも倒壊・崩壊がないとされ、一般的には「大丈夫」とされている。ただし、建築基準法は最低限のラインを定めた法律でしかなく、「安全」を保証するものではない。家族を守る...
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能登半島地震から間もなく1年…「故郷に住み続ける」ということ、住民が口にした『あたわり』という言葉
能登半島は今、人口の流出に歯止めがかからない。石川県によると、奥能登4市町(輪島市、珠洲市、能登町、穴水町)の人口は元日の地震が発生してから10カ月で、7.5%減少した。本紙記者は11月下旬に被災地を訪れたが、復興が進まず将来を悲観...
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能登半島地震から間もなく1年…管理栄養士で防災士・今泉マユ子さんが教える「本当に役立つローリングストック」
大規模災害に備えて政府は「1週間分程度」を目安に、水や食料の備蓄を呼びかけている。災害食と聞くと「乾パン」などを想像してしまいがちだが、長期保存可能な食べものばかりを備える必要はない。「ふだん食べている好きなもの」を多めにストックす...
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石原プロと「炊き出し」の歴史 裕次郎が発案し、コマサが陣頭指揮…被災地では阪神・淡路大震災から
石原裕次郎さんが1963年に創立した「石原プロモーション」(2021年商号返還)は、大震災などが起きると被災地に急行してカレーライス、トン汁、焼きそばなど温かい食事を配る「炊き出し」で有名である。 裕次郎さんの発案で始まった...
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町には更地が広がり…「復興には時間がかかる。若者はどんどん珠洲から出ていくでしょう」
将来への不安が、住民を襲う。 石川県珠洲市の中心地から5キロほど東に行った蛸島町は、正月の地震で8割の家が全半壊し、被害を免れた家はほとんどなかった。 本紙記者が震災直後の1月9日に訪れると、液状化でところどころ道路...
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「賑わいが戻るまで10年はかかる」北陸随一の温泉街・和倉温泉が抱えるもどかしさ…夜の街も悲鳴
「正直、壊滅的ですよ」 地元住民はため息交じりだ。北陸随一の温泉街・和倉温泉(石川県七尾市)も、正月の地震で甚大な被害を受けた。先月下旬に現地を訪れ目撃したのは、復興が進まぬ実態だった。 温泉街には20軒超の旅館があり...
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「この集落はなくなります」地震と豪雨で壊滅状態、80代元住民が嘆く厳しすぎる現状
「もうここには住めない」という悲痛な声が聞こえてきた。 まもなく発生から1年が経とうとしている能登半島地震。災害に脆弱な過疎地域を中心に大きな被害に見舞われ、消滅の危機にさらされている集落が少なくない。 石川県金沢市の...
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石川県への寄付額は前年比5倍! 能登半島地震の被災生産者2人が明かす「ふるさと納税」のありがたさ
年末は駆け込みでふるさと納税を申し込む人が相次ぎ、関連イベントも開かれるため、ふるさと納税が注目されるシーズンだ。寄付を送る側の視点が目立つが、では寄付を受ける生産者らの気持ちはどうなのか。 ◇ ◇ ◇ ふるさ...
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日本の「スーパーボランティア」尾畠春夫さんが語り尽くした “いざという時”への備え
日本で「ボランティアの人」といえば、真っ先に思い浮かぶのはこの人だ。東日本大震災の際は、宮城県本吉郡南三陸町で震災直後から500日もの間、車中泊をしながら瓦礫の中に埋もれた被災者の宝物を探す「思い出探し隊」の隊長として従事。2018...
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本能を呼び覚ます「サバイバル術」 多くの被災地で支援活動を行ってきた清水国明さん伝授
「100回の防災訓練より1回のキャンプを」──。こう話すのは、数多くの被災地で支援活動を行ってきたタレントの清水国明さんだ。7月上旬の東京都知事選では落選したものの、命を守る防災の重要性を都民に訴えた。何よりも大事なのは、発災時のとっ...
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大災害発生!その時どうする、どうなる?【後編】スマホの充電/ペット
災害発生時の「生命線」と言えるのが、スマホだ。緊急通報や安否確認、情報収集など用途は多岐に及ぶ。いざというときにバッテリーが切れたら……もう目も当てられない。その重要性を指摘するのは、ピースボート災害支援センター理事で防災士の小林深...
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大災害発生!その時どうする、どうなる?【前編】エレベーター/トイレ
いざ巨大地震が発生した際、心配されるのが「エレベーター内の閉じ込め」だ。高層ビルで働く人々やタワーマンションの住人にすれば、想像するだに恐ろしい。 東京都が2022年に発表した首都直下地震の被害想定(最大震度7)では、最大約...
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火山研究の専門家に聞く最前線「地震は日進月歩ですが、噴火の前兆を見逃す可能性は低い」
日本は言うまでもなく災害大国だ。地震発生や噴火に対する危機意識が高まっている。最大震度6弱を観測した8月の日向灘地震をめぐっては、南海トラフ巨大地震との関係が不安視された。また、58人が死亡、5人が行方不明となった戦後最悪の火山災害...