もっと知ろうよ船橋ケイバ 今年からダイオライト記念は日本最長距離のダート重賞に
次の船橋ケイバは21日(月・祝)から25日(金)までの5日間開催。メインは23日(水)に組まれている二千四百メートルの交流重賞、ダイオライト記念だ。
このレースは1956年に創設された時は千八だった。61年から二千メートルになり、76年から現在の二千四百メートルに。毎年、砂の上で2分半を超える戦いが繰り広げられている。
かつてはダートの長距離戦もそう珍しくはなかった。例えば、東京大賞典は1955年から二千六百メートルで始まり(当時のレース名は「秋の鞍」)、62年からは三千メートルに。しかし、89年からは二千八百メートルに短縮され、98年には二千メートルになっている。
また、かつては二千六百メートルの長丁場だった大井記念も現在は二千メートルで行われている。
入れ替わる形で大井では2015年から金盃が二千六百メートルになっているが、この競走は「SⅡ」。JRAの馬は出走できない。
同じ地方では金沢競馬場で北國王冠という重賞が二千六百メートルで開催されていたが、これも21年からは二千メートルだ。
では、JRAはどうか。
かつては武蔵野Sが99年まで、JCダート(現在のチャンピオンズC)が07年まで二千百メートルだったし、東海Sは二千三百メートルだった。だが、今は二千メートルのシリウスS(昨年と今年は中京のため千九百メートル)が最長距離となっている。
ダイオライト記念の二千四百メートルは交流重賞では2番目に長かった。
では、最長はというと名古屋競馬場で行われる暮れの名古屋グランプリで、二千五百メートル戦。しかし、これも競馬場の弥富への移転に伴い、今年からは二千百メートルに変更される予定。
つまり、ダート長距離のレースは全国的にどんどん減少しているのが実情で、今年からはダイオライト記念がダートでは最も長い距離での重賞競走ということになる。
船橋では「スーパースプリントシリーズ」の最終戦、SⅠ習志野きらっとスプリントが行われる一方で、19年から二千二百メートルの距離を新設。これは「距離のバリエーションを増やして新たなレースの魅力を展開しよう。そして長距離に適性のある馬が活躍する機会をつくろう」という意図があった。
また、条件クラスで最終レースに行われる二千二百メートル戦も「展開が読めない難解さが面白い」と注目され、今では完全に定着している。
今年のダイオライト記念は昨年の名古屋グランプリで①着のヴェルテックス、昨年のダイオライト記念を制したダノンファラオ、二千百メートルの白山大賞典を制したメイショウカズサとJRAのダート長距離自慢が揃う。数少なくなった砂のロングディスタンスをぜひ、堪能してほしい。
■外部リンク 船橋ケイバ 公式サイト