江戸東京 町歩き
-
三浦しをんの小説を追体験<多摩川沿い>
ママチャリでも運転が怪しいのに、ロードバイクを手に入れてしまった。初心者には“ただ乗るだけ”すら難しく、乗り始め1日目は世田谷区経堂で練習を重ねた上で、ロードバイク乗りの大先輩について、多摩川まで走…
-
“ここ狙い”で<東京駅>
大阪に帰省する時、共に関西方面に向かう予定の友人が「それやったら、ちょっと早いめに待ち合わせしいひん?」と言った。 東京駅で新幹線に乗るのは、20時台。友人が待ち合わせ時間に指定したのは、1…
-
330年以上の暗渠はいまも現役<荒木町>
江戸時代、美濃国高須藩藩主、松平摂津守の上屋敷があった辺りが、四谷三丁目駅の北に広がる荒木町だ。 車門通りから入り、下り坂を歩いていくと、金丸稲荷神社がある。石畳をどんどん下る。すると“谷底…
-
大人のコーヒー屋みつけた<原宿>
「いつからこんなコドモの街になってしまったのかなぁ」 原宿は南北朝時代に村落が生まれ、江戸時代には大名・旗本の屋敷が並んでいた。 「いいコーヒー屋を見つけたんだ」と聞いたのは数週間前。彼…
-
未来へ踏み出す花火<福島県広野町>
東日本大震災での原発事故により、原発から30キロ圏内のこの町は避難区域に指定され、翌2012年3月まで町民は避難を余儀なくされた。これ自体は知っている人もいるだろう。 しかし同年8月11日、…
-
「ザ・昭和」と「ザ・シチリア」を<六本木>
「六本木、ミッドタウンの裏側にシチリアバールをオープンさせます! 朝8時からですし、オープンテラスができそうなので、昼間っからワインが進んじゃうかも」 長くお世話になっているイタリアンの女性オ…
-
川のほとりの茶屋にて<稲田堤>
JR稲田堤駅から15分ほど歩いただろうか……、視界が急に開けた。多摩川沿いに着いたのだ。 「やってる、やってる」 同行者が声を上げた。今回の目当ては、川沿いの昭和10年創業の茶屋「たぬ…
-
光がアートの“顔”を変える<番外編・大分駅前>
「日本一のおんせん県おおいた」の大分県へ出張へ。時間がひょいと空いたので、大分駅前周辺を散策してみた。 大分は、日本にキリスト教を伝えた聖フランシスコ・ザビエルが、鹿児島、平戸、山口での布教後…
-
もう店を閉めるよ<霞ケ丘アパート>
「住民は、以前は300人くらいいたから、今は3分の1くらいに減ったね」 こう話すのは、都営霞ケ丘アパート(東京・新宿区)のマーケットのご主人。隣近所に入っていた店も、ほとんどは閉めてしまった。…
-
“ヤク”が切れたら<新宿三丁目>
上海が大好きだ。魅力は語り尽くせないほどあるが、行くたびに欠かせないのが屋台での食事。残念ながら、上海では屋台の数が万博前後からめっきり減ったが、あるところにはある。衛生問題なんて関係ない。薄いビー…
-
“五輪空き地”?<石神井公園>
「立ち退きで家の周辺にボコボコ空き地ができている。我が家も立ち退きに……」 こんな話を聞き、石神井公園駅から徒歩10分強ほどの“現場”を歩いてみた。 完全ペーパードライバーで道路事情に…
-
<市ケ谷~四ツ谷> ここはリゾート地?
市ケ谷駅を出て、新坂を行く。説明文によれば、江戸時代の地図には新坂はなく、東側の帯坂や西側の三年坂へ迂回する道が書かれていた。ところが、明治時代になると、この道の計画が持ち上がった。江戸時代にはなか…
-
必見の勝運向上スポット<大久保>
ひな流しの神事で有名な和歌山県加太浦の淡嶋神社に行った時、稲川淳二似の宮司さんが「最近、絵馬に書かれている願い事で非常に多いのは『(ジャニーズの)嵐のコンサートのチケットが当たりますように』なんです…
-
寝っころがりに来たい<深大寺>
調布駅から布田駅を経由し、深大寺まで歩く。気温は高いが、日差しは夏のようには強くなく、風が気持ちいい。長時間の散歩も苦にならない。 トマトの実がふんだんになっている畑の横を通ると、青々した香…
-
“駅長”が迎えてくれる<祐天寺>
「商店街が充実していて、家賃が安く、住みやすい街だった」 25年前、学生時代に住んでいたという友人。久しぶりの感想を聞くと、「こんなにオシャレな店はなかったけど、住みやすい雰囲気は変わっていな…
-
マンハッタンに似てる?<佃大橋~勝鬨橋>
聖路加ガーデンの2階から外に出ると、視界がパーッと広がった。 目の前に隅田川。ここから勝鬨橋まで、隅田川に沿って歩こう。気温は高いが湿度はそれほどでもない今の季節、最高に気持ちいい。 …
-
あー落ち着く<武蔵小山>
武蔵小山の飲み屋街っていいよな。うまくて安くて、めちゃくちゃ楽しい――。知り合ったばかりの美人メーキャップアーティストに話すと、「私、そこの飲み屋街の真ん中に住んでいるんです。でも、あの辺り一帯、再…
-
あの“南”との出合いで舞い上がった<笹塚 十号通り商店街>
戦後から笹塚で「タコ吸い」を作り続ける町田製薬の工場を見学させてもらった後、駅前に戻った。 何年か前まで、いぶし銀の喫茶店やおしゃべりなオバチャンがいい味のお好み焼き屋などナイスな店が軒を連…
-
木漏れ日がまぶしい浜町緑道<浜町>
物言わぬ社殿から清正の憤りが伝わってくる。 都営地下鉄「浜町駅」を降りてすぐ、浜町公園の片隅に加藤清正を祭った「清正公寺」はある。 公園は、加藤家の改易後に入部した熊本細川家の下屋敷…
-
タコ吸いに100年の歴史を見た<笹塚・観音通り商店街側>
笹塚を離れて4年。10年以上住んでいた思い入れの強い地域だが、意外に気づいていないことがたくさんあるのだと、改めて認識した。 珍獣います、というペットショップ。店内はとても狭いが、モモンガ、…