江戸東京 町歩き
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琥珀色のビルにスカイツリーが映る<神田川・隅田川>②
涼み舟で神田川、隅田川をめぐる「川歩き」。 乗船メンバー6人、屋形船経験者がほとんどだったが「全然違う。こんなに風をモロに受けて走るとは思わなかった。最高!」と口々に叫んでいる。 電…
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涼み舟の川歩き<神田川・隅田川>①
江戸時代は当然のことながら、クーラーはなかった。暑い季節、人々は涼を取るために、川で舟遊びをした。それらの舟を「涼み舟」というそうだ。 当初は大名たちの遊びで、豪華絢爛(けんらん)な屋形船。…
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女大将が出す絶品寿司に…<田町>
ビジネス向けの街としか思っていなかった。ところが夜になったら! 「どうよ! 来てよ!」と町全体が猛烈にアピールしているような感じだ。 西口を出て真正面の「慶応仲通り」に、吸い寄せられるように…
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小躍りしたくなる<中野>
JR中野駅北口を出ると、中野サンモール商店街が延びている。関東大震災後に中野区に人がどっと流入し、その生活需要に対応するためにできた「中野北口美観商店街」が原型だとか。 全長224メートル。…
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刻み続けて128年<中野>
新中野からくねくね。中野区には「昭和」の古い街並みが残っているので、住宅街の中を歩いているだけで楽しい。ワケのわからない古道具が満載の店や、だれが買うのか首をかしげる古ぼけた洋服を置いている衣料店が…
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卓球好きよ、集まれ<新中野>
中野が卓球の町だとは知らなかった。約50年の歴史がある「新中野卓球場」。 「ほかにもいくつか卓球場がありますよ。うちはおじいちゃんが卓球が好きで始めたんです。本来はたばこ屋なんですけど、たばこだけ…
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だれもがうまくなれる歌の教室<池尻大橋>
貸本研究をしている知人が身近にいるので、その影響で貸本屋が気になる。池尻大橋の商店街で一番最初に目に付いたのも「貸本屋」だった。 「ゆたか書房って知ってるか?」とくだんの知人に電話すると、「『貸本…
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世界一幸せな男<明大前>
歩き疲れていた。チェーン店が多く、少し歩くとすぐに住宅街に入ってしまう。1時間ほどさまよい、ここで“何か”を見つけるのは難しいかな……と諦めかけていた時、目に留まったのが「ハナムラ楽器」だった。 …
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多摩川の渡し舟<尾山台>
世田谷の尾山台に住んで20年近い知人に街の雰囲気を聞くと、「こぢんまりとして、居心地がいい」という答えが返ってきた。商店街では年に数回、盆踊りや路上ライブが行われているし、多摩川に出れば、「自然が残…
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高級店に気後れしながら…<表参道・骨董通り周辺>
山桜桃一合1500円! ある店の張り紙に驚愕(きようがく)。山桜桃(ゆすら)は非常においしい日本酒だが、この値段は高い……。「サービスだよ!」と、山桜桃の4合瓶をドンと出してくれる入谷の蕎麦屋と比較…
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鼻をクンクン<永福町>
永福町駅のホームから改札フロアへ下りると、なんともいえない、いいパンの香りがした。信号前の交番で永福町の見どころを聞く。 「そうですねぇ、商店街といってもこの通りくらいですからねぇ。見どころねぇ」…
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ジブリよりマスコット<聖蹟桜ケ丘>
かつて「関戸駅」という名前だった聖蹟桜ケ丘は、鎌倉幕府から江戸時代にかけて関所が置かれ、幕府軍と討幕軍の激しい合戦が展開した場所でもある─―と友人から聞いていたが、初めて降り立った聖蹟桜ケ丘は、緑豊…
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意識を奪われた<大久保一丁目>
明日、知人が韓国に居を移す。十数年間、大久保に住み、この街の移り変わりを見てきた彼は「最近、なんだか日本が……」と言葉を濁した。 その彼と大久保で会うと、必ずあちらこちらを歩き回り、「あそこ…
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なぜここに成人映画館<神楽坂>
「成人映画館があるんですよ。知ってました?」 なんであそこにあんなところがあるんですかねぇ――とばかりに、知人女性が眉をひそめて教えてくれた。知ってます、よく前を通っています、一度入りたいと思って…
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ギュワンッ、ワンッ、ワンッ<中野坂上>
あれって何だろう。中野坂上を歩いている時に気になった「日本犬 天然記念物」と書かれた看板。ペットショップというよりも、歴史ある米屋のような建物。 調べてみると、その店「柳沢鳥獣店」は、“日本…
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珍しく神妙な気持ちに<北砂>
「3月10日は東京大空襲の日です。江東区北砂では運輸業が盛んで、戦争末期はガソリンが不足しており、牛や馬が動力。しかし、大空襲で人間同様、焼け死にました」 先日、八広を案内してくれた自転車乗り…
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20年前を探しに<本所吾妻橋>
道に迷いまくった本所吾妻橋。20年前、まだ大阪に住んでいた頃、この場所にあった友人が住む風呂なし共同トイレ4畳半畳アパートへ泊まりにしょっちゅう来ていた。 ゴキブリを、まるで蚊を殺すかのよう…
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ここに住んでいたら…<京成高砂>
読んでいた本からふと顔を上げると、四ツ木駅の直前だった。荒川と土手がパーッと広がっている。これから行く高砂はどんなところだろう。 「おまえが好きそうな景色が電車から見えた」とカメラマンから教えても…
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歩かねば分からない<八広>
「町歩きなら、八広も行かなくちゃ駄目ですよ!」と、自転車乗りのNさん(40)から強力に勧められた。実際に歩かねば分からない、独特の雰囲気があるのだという。 Nさんと京成押上線・八広駅で待ち合わ…
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梅見へ出掛けたが<梅ヶ丘>
江戸時代の花見は「梅に始まり菊に終わる」といわれていたそうだ。“桜見”だけではなく“梅見”も盛んだったということ。ちょうど梅見の季節。小田急の梅ケ丘へ。 実はこの辺りは私のジョギングコースで…