どうなる! 日本の医療
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公的保険として認可 「3Dプリンター」で人工骨を作る時代
これまで先進医療だった「3Dプリンターで作った臓器モデルを利用した手術支援」に保険点数がつくことになった。今月の中医協で認められた。今後は難しい手術前に、患者の臓器を3Dプリンターで作り、患者への説…
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厚労省通達で高まるざわめき スマホ診療が現実のものに?
病院に行かなくても、自宅にいながらにして医師に診察してもらえる─―。夢物語だった遠隔診療が、実現に向けて動きだしているのをご存じだろうか? テレビ電話による遠隔診療の実証研究に参加している、前東京女…
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「高度急性期病院」同士で熾烈な生存競争
これまで述べたように全国の多くの病院が赤字経営に陥り、消滅の危機にある。病院の経営側は病院の将来をどう見ているのか。徳島県を中心に26病院のほか、特養、老健施設などを経営する博愛記念病院(徳島市)理…
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高額療養費制度の限度額が最大5倍に引き上げられる
再来年をめどに、70歳以上の高額療養費制度の限度額(月額)を最大5倍近くに引き上げるたくらみが進んでいるのをご存じだろうか。与党・政府内で検討されていて、決定すれば一部の金持ちを除いた70歳以上は、…
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税金のためにボーナスカットも… 「消費税」が大病院を潰す
東京の医療崩壊の予兆を書いた前週の記事は大きな反響があった。東京の私大病院は利益幅数%の薄利にもかかわらず、他の地域より2割は高い人件費により経営が圧迫されていることを紹介した。 しかし、都…
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数百億円の負債を抱えて…都内の私大病院が「倒産」する日
多くの大学病院が集まり、トップクラスにある東京の医療に「崩壊の足音」が近づいているという。東大医科学研究所の上昌広特任教授らが会計事務所とタッグを組み、都内の私大病院の公表財務指標を調査したところ、…
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数年後には民間病院がバタバタと倒産する?
厚労省は今年10月、2014年度の国民医療費が初めて40兆円を突破したと発表して、医療費増大の危機感をあらわにした。そんなさなか、2年ごとの診療報酬改定時期が来年3月に迫り、日本医師会を中心とした「…
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IT化が名医をつぶす
国民の医療費が40兆円を突破するなか、医療機関のIT化も急ピッチで進んでいる。医療資源の効率化をはかり、より高い安全性を確保するというのだが、思惑通り進むのか。長浜バイオ大教授の永田宏氏(医療情報・…
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迫る医療機器テロ ネットで乗っ取られ患者の命が危険にさらされる
「サイバー攻撃のターゲットは官公庁や銀行、企業など。自分には関係ないし、それで命を失うことなどありえない」――。そう考えている人は認識を改めた方がいい。 何者かに医療機器が乗っ取られ、あなたが…
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患者がカルテの一部をネット上で保管・閲覧する時代へ
2005年4月1日の個人情報保護法の施行により、患者は法律に基づき、自身のカルテ開示を病院に求めることができるようになった。 ところが、カルテ開示の請求数は必ずしも多くない。開示義務が一定以…
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「地域包括ケア」の理想と現実
あなたは、「地域包括ケアシステム」という言葉をご存じだろうか? 介護が必要になった高齢者も、住み慣れた自宅や地域で暮らし続けられるよう、「医療・介護・介護予防・生活支援・住まい」の5つのサー…
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行政批判した医師が懲戒解雇 厚労省は病院に圧力をかけ言論封殺したのか
100兆円に膨れ上がった日本の予算の3分の1を握る厚労省役人。日本の医療制度が大変革を迎える中、巨額な予算にあぐらをかき、テングになっていないか。 マイナンバー制度を巡る汚職事件で、厚労省情…
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TPP大筋合意 庶民は最新治療を受けられなくなる
TPP(環太平洋経済連携協定)が大筋合意した。予想通り、最後まで合意できなかったのは医療分野で、バイオ薬品のデータ保護期間だった。 かねて本紙で「TPPは米国が日本の富をすべて奪い尽くす悪協…
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厚労省の病院支配を強める「医療事故調査制度」
今日からいよいよ、「医療事故調査制度」がスタートする。 これは患者の死亡事故が起きた場合、すべての医療機関に事故の原因調査と新たに設置された「医療事故調査・支援センター」への報告が義務付けら…
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戦略医療特区構想にほころび!?
神奈川県立がんセンターの重粒子線治療施設「iROCK」が今年12月のオープンを待たずして崖っぷちに立たされている。 今夏、日本放射線腫瘍学会が厚労省に求められていた、「粒子線治療が既存がん治…
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重粒子線治療にコストを上回るメリットがあるのか?
「陽子線」「重粒子線」による粒子線治療は一部のがん治療に関して、既存のエックス線治療などと比べて優位性がないのではないか――。日本放射線腫瘍学会が、求められている優位性を示すデータを厚労省に提出できな…
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「医薬分業」の緩和にメリットはあるのか
「薬の事故を防ぐため、薬剤師が医師に問い合わせる処方箋への疑義照会はわずか3%。一方、国が支払う費用は門前薬局が院内薬局の倍近い。しかも、患者さんは病院を出て調剤薬局へ行く不便さがある」 これ…
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成田市が医療特区に入ったのはなぜ
アベノミクスの成長戦略のひとつである医療。内視鏡や画像診断装置といった日本が得意な医療機器や薬の分野の自主開発を進め、新興国などで使ってもらい世界中に販売する――。これが、政府が描く医療戦略だ。その…
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TPPで手術、薬剤費が値上がりする
「妥結間近とささやかれるTPP(環太平洋経済連携協定)は米国が日本の富をすべて奪い尽くす悪協定。これが締結されれば日本の医療はいよいよ崖っぷちです」 こう言うのは外科医で医療制度研究会副理事長…
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4人で行うべき帝王切開を1人で!?
医師不足による医療荒廃の深刻度は診療科目によって異なる。とくに深刻なのは産婦人科だ。その象徴のひとつが、全出産数の19%近くを占め、20年間で2倍に増えた帝王切開だ。日本医科大(東京都)の産婦人科医…